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監督:中村義洋
キャスト:阿部サダヲ、菅野美穂、山崎努、原田美恵子他

阿部サダヲ、菅野美穂が夫婦役を演じ、不可能と言われたりんごの無農薬栽培に取り組み続けた木村秋則さんの実話を映画化したドラマ。日本最大のりんご畑が広がる青森県中津軽郡で生まれ育った秋則は、りんご農家の娘・美栄子とお見合い結婚して婿入りし、りんご作りに携わるようになる。しかし、りんごの生産に不可欠な農薬が美栄子の体を蝕んでいることがわかり、秋則は、絶対不可能と言われていた「りんごの無農薬栽培」に挑む。私財を投げ打ち、10年にわたり挑戦を続けるが、無農薬のりんごが実ることはなかった。周囲からは白い目で見られ、家族は貧困に打ちひしがれるが、そんなある時、荒れ果てた山の中で果実を実らせた1本の樹を見つける。~映画.com〜

2013年の作品。無農薬リンゴは「神の領域」といわれるほど栽培するのは不可能なだったそうです。10年以上挑戦し続けた旦那さんもだけれど、貧乏に文句をいわず子供を育て、旦那さんを支え続けた奥さんの姿があっぱれでした。脇役が名優さん揃いです。特に義父役の山崎努さんがよかったです。素朴な子供たち、津軽の美しい自然も心に残ります。


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監督:是枝裕和
キャスト:福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー

是枝裕和監督が福山雅治を主演に迎え、息子が出生時に病院で取り違えられた別の子どもだったことを知らされた父親が抱く苦悩や葛藤を描いたドラマ。大手建設会社に勤務し、都心の高級マンションで妻と息子と暮らす野々宮良多は、人生の勝ち組で誰もがうらやむエリート街道を歩んできた。そんなある日、病院からの電話で、6歳になる息子が出生時に取り違えられた他人の子どもだと判明する。妻のみどりや取り違えの起こった相手方の斎木夫妻は、それぞれ育てた子どもを手放すことに苦しむが、どうせなら早い方がいいという良多の意見で、互いの子どもを“交換”することになるが……。~映画.com〜

2013年作品。同年カンヌ映画祭で審査員賞を受賞。
実際に沖縄で起こった子供の取り違え事件が原作だそうです。観ながら、自分に置き換えて考えてしまいました。血縁を重視する父親。それではないという母親。やっぱり尾野真千子さん演じる妻に気持ちが重なりました。経済的にはリリー家のほうが大変そうだったけれど父親としてはリリー・フランキーのほうが子供に愛されるお父さんです。最後にどうなるかまでは見せず、観る側にゆだねる作り方もフランス映画ぽい感じ。ニヤリピンクハート 思わぬところにある嫉妬の目・・にはどきりとさせられました。


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原題:CITY OF GHOST
監督:マシュー・ハイネマン

メキシコ麻薬戦争を追った「カルテル・ランド」のマシュー・ハイネマン監督が、5年間での死亡者が43万人にものぼる戦後史上最悪の人道危機と言われるシリア内戦に肉薄したドキュメンタリー。シリア北部の街ラッカを過激思想と武力で勢力を拡大するイスラム国(IS)が制圧し、ラッカの街はISの首都とされた。かつては天国と呼ばれ、穏やかだった街は爆撃により廃墟と化し、残忍な公開処刑が日夜繰り返されていく。匿名の市民によって結成されたジャーナリスト集団「RBSS」(Raqqa is Being Slaughtered Silently=ラッカは静かに虐殺されている)は、海外メディアも報じることができないこの惨状を国際社会に伝えるべく、スマホを武器に街が直面している現実を次々とSNSに投稿。そのショッキングな映像に世界が騒然となったが、RBSSの発信力に脅威を感じたISはRBSSメンバーの暗殺計画に乗り出す。~映画.com〜

2017年アメリカ作品。
なによりもこのドキュメンタリーに出演したひとたちの勇気を称えたいです。自分の顔を公開することで暗殺のリスクも上がるのに、それでもシリアの現状を世界に知らしめるために命懸けでこの映画を作っているのかと。思っていた以上に凄まじい内容でした。観る側も相当覚悟がいります・・・アセアセアセアセ。また日本のように大人まで政治に無関心なのもどうかと思いますが、小さい子供が「アサド退陣!」と叫んでいる様子はなんだか心が痛かったです。ISは地球上の他の戦闘組織と同様、子供を戦争に利用しています。物資のない現地で親が買えないおもちゃなどを与えて、子供たちを取り込んでいく。子供のように純粋なものほど疑うことをしないから平気でひとを殺すようになっていくんです。まだ立ち歩きも危なっかしい子供が大人のマネをして人を殺すふりをする映像があるんです。つぶらな目でにこにこ笑いながら。衝撃的でした。無関心でいることは罪なのではと思いました。