
原題:L'AMOUR FOU/YVES SAINT LAURENT - PIERRE BERGE, L'AMOUR FOU
監督:ピエール・トレトン
語り:ピエール・ベルジェ
出演:イヴ・サンローラン
一流デザイナー、イヴ・サン=ローランの輝かしい実績の裏に隠された繊細な素顔をさまざまな映像や公私にわたるパートナーだったピエール・ベルジェのインタビューによって明かすドキュメンタリー。エレガントかつ革新的なセンスで確立したブランドの歴史、モロッコの別荘で過ごした日々の思い出が語られ、更には彼が長い月日をかけてコレクションした美術品の数々を提供したオークションの様子を映し出す。~シネマトゥデイより〜
2010年。こんなドキュメンタリーが制作されていることも知らずにいました。彼の公私にわたるパートナー、ベルジェ氏の語りで綴られるイヴ・サンローランの素顔。YSLは非常に美しい鮮やかな色使いのデザインが印象深いです。サンローラン氏が愛したモロッコのマラケッシュの映像をみていると、あの色彩はアフリカの影響なのかと思いました。1998年サッカーフランス杯でのセレモニーでYSLの衣装をまとった300人のモデルが登場する場面は圧巻でした。場内にラヴェルの「ボレロ」が流れ、ルルーシュ監督の映画のシーンを彷彿とさせます。サンローラン氏の内気で神経質な性格がよく感じ取れました。純粋に美しい服を作りたいと仕事をしていた人なのではないかと思いました。彼が活躍したのはちょうどファッションが芸術から金儲けの手段に移行していく時代。時の経過と共にサンローラン氏の表情が険しくなる一方で。彼の死後、二人のアートコレクションが競売にかけられます。その様子は獲物にたかるハイエナを連想させ、資本主義の世がちょっと悲しく思える映像でした。パートナー、ベルジェ氏の存在は仕事の上ではHONDAの本田宗一郎氏に対する経営の名手藤沢武夫氏のようなものだったのではないかと思います。


原題:THE GREATEST SHOWMAN
監督:マイケル・グレイシー
キャスト:ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン
P.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)は妻(ミシェル・ウィリアムズ)と娘たちを幸せにすることを願い、これまでにないゴージャスなショーを作ろうと考える。イギリスから奇跡の声を持つオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)を連れてアメリカに戻った彼は各地でショーを開催し、大成功を収めるが・・・。~シネマトゥデイ〜
これまで無料映画ばかり観ていましたが、初めて有料作品を観ました。「レンタル」すると48時間の映像へのアクセスが得られるというシステムです。
わざわざレンタルして観たいと思ったのはレビューを読んでいて非常に評価が高かったからです。でも私の感想は・・・まったく何が良いのかわからなかった・・です



何か大事なものを見落としてしまったのではないかと思いながらこの文章を書いています。ミュージカル映画なので音楽は良かったです。でもストーリーはまったくうすっぺらいつまらないものでした。それぞれの人物の描き方が雑すぎます。何に感動するのか全くわからないのです。実在の人物の話らしいです。この時代の価値観は多様性、多様性と叫ばれる現代の価値観とは違うと思うのです。最新音響機器がそろった映画館でみたら印象は違うかもしれませんが、それなら本物のミュージカルを観るかなあ・・と。