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超高齢化社会が到来する今後、
「老いる」ことについて寂聴さんと池上先生の対談。

睡眠時間が短くなった、老眼で本が読みにくくなった、
滑舌が悪くなった・・・老化現象を挙げる時によく聞くことですが
私が一番印象に強く残った、ちょっと衝撃だったのは
池上先生の先輩の変容。
かつては好奇心でいっぱいだった
NHKの先輩方がそれを急速に失っている姿をみた時に
歳をとるとはこういうことかと怖く感じたという下りです。

「え?それで、それで?」と
食いついてくるはずが話に乗ってこなくなった、と。
目に見える身体の衰えよりも精神の老化。
こちらのほうがなんだか第三者的には衝撃が大きいかもしれません。

寂聴さんらしいなと感じたのは自分だけが
満ち足りて幸せではいけないと考えてみえるところ。
戦争や災害が起こったとして、その地にいる人たちをみて、
「自分じゃなくて良かった」と思うのが人間だと。
そもそも人間というのは自分のことしか考えていない。
それではいけない、ということで宗教や哲学ができたのではないかと。

一読してみてタイトルと中味があまりしっくりしない印象。
超高層ビルと透明のチューブの中を走り抜ける列車や自動車、という
明るい「未来」とは違う、空き家だらけ、老人だらけの暗い未来が
現実になりうることを考えて心しておかないといけないと感じました。
悪くなっていく未来、そんな中で老いていく自分たちは
社会にどう向き合うべきか、何を貢献できるか、そんなことを
考えさせられる内容でした。

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前回読んだ「銃・病原菌・鉄」が非常に面白かったので
引き続き、この本も読んでみました。
サラッとは読めません。内容的にも消化するのが大変で
2冊を読み終えるのに結構な日数がかかりました。
でも非常に知的な刺激に富み、
それだけの時間を投資するに値する内容だと思います。(^-^)

時間的にも空間的にもぱーんと視野を拡げたスタンスで
人間を考察するというような内容。
著者は人生の大半をニューギニアの伝統的社会の研究に捧げてきた人。
人類史の99%の時間、人間は伝統的社会の枠組みの中で暮らしてきました。
ということは私達のDNAには過去の狩猟採集時代の暮しが
深く強く刻まれているのではないかと。
そんな枠組みで現代社会や人間をみてみるのも興味深い。
面白い本を読んだかと誰かに尋ねられたら絶対教えてあげたい本です。(#^^#)

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美術館に行くのが大好きなので興味をもって読みかけました。
絵画をただ「感じる」だけではその絵の価値、メッセージを
100分の1も受け取れない、理解できないのではないかと思いました。

その絵が描かれた当時の政治経済情勢、文化、支配的な価値観など
時代背景を知ってこそ一枚の絵を存分に鑑賞できるのだなと。
とてもわかりやすい内容ですし、取り上げられる画家や作品も
有名なものが多いのでとっつきやすく楽しい。
この方面の知識を一通り仕入れてからもう一度美術館に行ってみたい。

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今月はダイヤモンド博士の本を読むのに
随分時間を要してしまい、読んだ本は全部で9冊。

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最近いろいろな本を読んだ中で強く感じるのは
人間というものは自然の大いなる力によって
生かされている存在だということです。
そして人間は「無」から生まれて「無」に帰る、ということ。

このへん、もっと探求していきたいです~ (*^-^*)