

何年ぶりかに訪れた佐川美術館。
佐川急便創立40年を記念して開館しました。今年で20年。
広い敷地に空間を贅沢に使った美術館は
グッドデザイン賞その他いろいろ授賞しているそうです。
建物はコンクリートの直線的な設計に水庭を配し、
太陽光を取り込んで明るくモダンな雰囲気があります。


この大きな木の下で写真を撮っていたら・・・



毛虫が落ちてくる前に退散しました。
館内。全てが「直線」x「直線」でできているのに
水と光があるからか決して冷たい印象ではなく。



ココ、平山郁夫さん作品の常設展示がすごいです。




通常は平山作品を展示している部屋を
現在、企画展に使っているため別の展示室に。
規模も通常より小さくなっていますとのことでしたが
お目当ての楼蘭を描いた作品があったので良かったです。
(以下はネットからお借りしました。)

平山郁夫さんの作品で好きなのがシルクロードを旅した時に
描かれた楼蘭の一連の作品です。
月に照らされた夜の砂漠と空間が美しい青色に染まっていて
眺めているととてもココロが落ち着きます。
楼蘭の朝を描いた作品も好きです。
厳しい自然条件に晒された砂漠の地。
早朝や夜の時間は一日の中で
ほんの短い間に感じられる
神様からの恩寵の時間のように思えます。

今回は展示が少なかったですが奈良の古寺を描いた作品に使われている
緑色も好きな色です。とても優しい色あいで。(#^^#)
ここに展示されていたもので
サラエボを描いた「平和の祈り」という作品があります。
激しい戦闘のあとを思わせる廃墟と化した街を背景に
現地の子供たちが集っている大きな作品です。
平山さんご自身も広島で被爆を体験されていて
その経緯から平和への想いを込めて描かれたのでしょう。
作品の前で長く立ち止まってしまいました。
階段を降りたところにある楽焼の展示


展示されているお茶碗以上に作品が展示されている空間が
本当に贅を尽くしたという感じです。
お茶室があるのですが予約制だとか。
ふと思い立って突然訪れたので観ることができず残念でした。
企画展示の最後、佐藤忠良作品。

この方のことを先日まで存じ上げなかったのですが
有名な彫刻家だそうです。
彫刻というと彫の深い西洋人顔の作品が一般的な中で
初めてアジア的な顔立ち(いわゆる平たい顔?)の作品を作った人なのだとか。

パリのロダン美術館で個展が開かれたこともあるそうです。

ひとつひとつ丹念にみて周っていたら
美術館のスタッフのひとが近づいてきて
申し訳なさそうに
「もう閉館時間を過ぎていますので・・・」と言われてしまい・・・

慌てて外に出ました。

いつの間にかカフェも他の展示室も人影は消えていて
最後のお客さんになってしまっていました。(^-^;
またゆっくり、次回の企画展の際にでもお邪魔したいと思います。
佐川急便本体のお蔭なのか、所蔵作品や企画展の内容に比しても
良心的な入館料です。