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若狭小浜のお水送りご神事、続きです。
神宮寺での御神事が終わり、舞台はお寺から2km離れた鵜の瀬に移ります。
参列者は手に松明を持って歩きます。

目の前のロングヘアのひと、私の友人です。(^-^;
暖かい太平洋側からやってきて
地面から冷気が上がってくるこちらの寒さに驚いている様子でした。
振り返るとこんな感じ。延々と続く炎の行列はこれも壮観でした。

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しかし、この手松明、火の粉が飛ぶのです。
だからある程度の距離を持って歩かないと洋服にかかってしまう~(汗)

30分くらい歩いて鵜の瀬に到着。
水際の川床まで降りました。
炎で照らし出された遠敷川(おにゅうがわ)です。
水の流れる音が鮮やかに耳に響いてきます。
それと並行して法螺貝の低音が響き渡ります。


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火と水と。万物を生ぜしめる元素のうちの二つですね。

ここにも設営されている護摩壇に火がつけられます。


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瞬く間に大きな火柱が上がりました。
視界は炎でいっぱいに。
神宮寺の境内よりもスケールが大きく感じられました。
護摩壇では参拝者らの松明が炊き上げられるそうです。

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道路の上からみるとこんな感じ。

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大護摩供のあと、送水神事です。
御神事もいよいよクライマックスに。

水師による送水文の奏上です。
文言まで聞き取れませんでしたが
これからご香水を注ぎますという内容のことなのだと思います。


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香水が鵜の瀬に注ぎ込まれます。
伝承ではこの水が10日かけて地下水脈を通り、奈良に届くといわれているそうです。


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遠い昔から奈良と若狭をつなぐこの神事が続けられていること、
これも大変に興味深いことです。

大陸から仏教が渡ってきた時にきっとこの若狭の地を経由したのでしょう。
また、この火のお祭りは古代のペルシアの影響なのだろうか、とか
そんなこともふと思ったりしました。


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この後、立ち直会の神事があったようですが
あまりの寒さでちょっと早い目に帰ることにしました。

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鳥居の周辺には消防士の方々が待機されていました。

お水送りの直前、小浜市内の空は春の嵐で大荒れでしたが
この日の夜は風がぴたっと止んでいました。
大風の吹く夜だったらこの神事をどうやってとり行うのでしょう。
風はなかったものの、気温はとても低くてご神事の最後のほうは
指の感覚が半ばマヒした状態でした。
帰り道に設営されていたテントで粕汁の振る舞いがあり、ありがたくいただいてきました。
熱々の粕汁でなんだか生き返った気分に。(^-^;

ご神事から数日おいた今日、また空はプチ台風なみの荒れ模様です。
数日間の静かな夜はまるで天の計らいであるかのようでした。