
昨夜観た松本清張原作のテレビドラマ。
クリスマスイブの夜には意外なドロドロ愛憎劇でした。
あらすじはこちらから。
これまでにも何度か映像化されているそうです。
平凡な市井の人の中に悪魔の心が宿る瞬間・・・。
俳優陣の演技がすごくうまくて背筋が凍るようでした。
中でも常盤貴子さんの鬼気迫った演技はまるで般若のよう。
何かに憑りつかれたかのごとく
自分の息子を殺そうとする玉木宏の追い詰められた表情も怖かった~。
ただ・・・「誰が絶対的に悪いか」というのは
決めつけられないのでは?という想いが最後まで残りました。
どんな善良な人間も必ず「悪」を内包していると思うのです。
その時々に置かれた状況で善の心が優勢になったり
その逆になったり、白黒のミックスになったりするのではないかと。
哀しかったのは大人たちの手にかけられる子供たち。
子供というのはあれだけ虐待されていても
なお親を信じようとするのですね。
ドラマの設定は昭和50年代初期の東京の下町。
人々の暮らしぶりや言葉遣いが
現代に比べても随分粗野だったことが伺われました。
自分も既に生を受けていた時代ではありましたが
昭和は感覚としては随分遠いものになったと感じました。