
小浜市の高野山真言宗 妙楽寺に行きました。
場所は多田寺から近く、同じく古い集落を通りすぎたところにあります。
本堂はこの地方の最古の建造物でいかにも「古刹」という言葉が似合うお寺でした。
駐車場から少し歩くと山門(仁王門)が見えてきます。


ここにいらっしゃる金剛力士像。
新しいものなのか真っ赤な筋骨隆々の身体に
目ヂカラがすごくて迫力いっぱいでした。

境内に続く道。
ここも両脇に大きな木が立ち並んでいます。
苔むした古木もあり、俗世間からどんどん遠ざかるような感じ。(*^-^*)


境内です。
先客が1名、みえましたが、静けさに包まれています。
夏の終わりを惜しむような蝉の声だけが聞こえてくるような。

梵鐘。
慶長7年とあります。
関ヶ原の戦いが慶長5年だったのでそのわずか2年後のもの。
その時代からの鐘が今も現役ということに感銘を受けます。

本堂です。カエデが。ここは紅葉の頃にきたらきれいでしょうね!

若狭最古の建造物である本堂は「寄棟造り」という
四方向に傾斜する屋根をもつ造りになっています。
檜皮がふかれ、古色蒼然というかそんな言葉が頭に浮かびます。


本堂の中に安置されている千手観音様。
この写真はネットからお借りしました。

この観音様もかつては33年に一度しか公開されない秘仏であったため
千年以上を経ているとは思われないほどの保存状態の良さです。
現在も金箔が残っており、暗い空間の中でも
仄かに黄金色に輝いているのがわかりました。
資料をみて驚いたのですがこの仏像が桧材の一本造りということ。
これだけ複雑な姿を彫り上げた当時の仏師さん、
どんなに凄腕の人だったのでしょう。
この観音さまの横に木造の聖観音菩薩が立っておられました。
写真がないので残念ですがたおやかなラインで、優しそうな印象のお姿です。
長く縁結びの仏様として信仰を集めてきた歴史があるそうです。
お詣りしたらとても良いご縁を結んでくれそうな感じがしましたよ。(*^-^*)
本堂での説明は足元にCDプレーヤーが置いてあり、
各自でボタンを押すと説明が流れるというものでした。
境内には芭蕉さんの没後100年を記念した碑が建てられています。

さてここで時間は4時を過ぎようとしていたのですが
なぜか急にがやがやと何人かのお客さんが境内に入ってみえました。
3人くらいのグループ、次に2人連れの方々だったのですが
それまでが蝉の鳴声しか聞こえないほど音のない空間だっただけに
人の話し声で空気がガラッと変わりました。
誰もいない静寂の時間というのはなんとも貴重なものですね。(*^-^*)
