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先日、京都へ落語を聴きにいった日、終演後に外に出たら4時過ぎ。
夕食の予約時間までまだ時間があったので
会場の向かいにある京都御所に桜を見に行こうということになりました。
京都御所の壁の内側も見学することができました!

後で知ったのですがこれまでは春と秋に
わずか5日間ずつだけ一般公開されていたのですが
昨年から通年公開になったそうです。
海外からの観光客が増えたことでこうした対応に変わったのでしょうか。

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閉門まであと1時間を切るタイミングだったので入る人もあまりおらず、
入り口で首にかける札をもらって中に入りました。

足を踏み入れた瞬間からなんだか特別感。(゜o゜)
入念に手入れされているであろう立派な松の木がたくさん植えられていました。

どこがどう、と具体的には言葉にするには難しいのですが
これまで見てきた数々の日本庭園にはない格式の高さというか
気品漂う空気があるように感じました。



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ちょうど近くにボランティアのガイドさんが団体さんを案内されていました。
いつものごとく(?)、その中に紛れ込んで話を聴きました。

ここは御車寄せ。
公卿を始めとする貴族が使った玄関。牛車が中に入れるようになっています。

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牛車には後方から乗って、前方から降りる、という決まりがあるそうです。
平家物語の時代、時の勢いに乗って京へ上ってきた木曽義仲という人がいました。
彼にはこうしたマナーの心得がなく、
後方から乗り降りしてしまったので当時の公家から随分バカにされたんだとか。

吉川英治先生の「平家物語」でも、田舎出のがさつな義仲と
格式を大事にするプライドの高い公家らとのぎくしゃくした関係が描かれていました。
今もこういう空気は多少あるのではないかな。(^-^;

諸大夫の間。
正式な御用で参内した者の控えの間。

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身分によって控える部屋が違ったそうです。
建物に向かって右、つまり紫宸殿に近いほど身分が高い人の控室にあてられていたそうです。
「虎の間」、「鶴の間」、「桜の間」とあり、これは手前にある桜の間。

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新御車寄せ。
牛車の車寄せから数十メートルのところにありました。
こちらは大正天皇の即位の際、自動車で付けることができるよう新築されたのだそうです。

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朱塗りの建物の内側にあるのが紫宸殿。(ししんでん)
これは正面ではなくて別の方向から後で撮影したものですがこんな感じ。


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正面からはこんな感じ。

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右近の橘に

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左近の桜が。

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代々の天皇は京都で即位してきました。
即位の儀式が執り行われるのがこの建物。
平安時代の建築様式。
明治、大正、昭和の天皇陛下はここで即位されたそうです。

平成天皇の時は東京での即位だったので、
御座とかその他調度品いろいろ、
ばらしてヘリコプターで東京に運んだとのことです。

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タイミングよく桜も満開。
ちょっと雨は降っていたけれど
なんていい時期に訪れたのか。(自己満足。笑)

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左近の桜、というのは椅子に座る天皇陛下からみて左にあるからそう呼ばれるのですね。(^-^;

御所は「源氏物語」で光源氏が生まれた場所。
ここであの雅やかな物語が始まったのかと感慨深い限りですが
平安京の時代、実は御所はここではなくてもっと西のほうにあったそうです。
火事や天災で御所が使えなくなって今の場所にあった公家の邸宅を仮に使用していたようで
現在の御所の位置は南北朝時代から。

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とても威厳があり、美しい建物。つい離れがたくなってしまい
何枚も写真を撮ったり、あっちからこっちから眺めていたので
ガイドさんと団体さんご一行は先に次の箇所へ行ってしまわれました。(~_~;)

ということでこれ以降は説明なし。
自分たちで案内板を頼りに観てまわりました。

春興殿。



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大正天皇の即位礼に合わせて大正4年に造営。
三種の神器のひとつ「御鏡」を皇居から奉安し、儀式を行ったそうです。


清涼殿。
天皇の日常のお住まいだった建物を復元したもの。
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扉の格子がシンプルで美しい。

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清涼殿には正面に呉竹(くれたけ)と、漢竹(かわたけ)が植えられています。


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清涼殿の前。
この時点でガイドさんがいなかったので急に書くことがなくなりました。笑

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小御所。
皇太子の元服などの儀式に使用された建物だそうです。
襖の鮮やかな青色が美しく印象的です。

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京都御所の中で素晴らしかったのが御池庭です。
長くなるので続きに。