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金沢旅行記、そろそろ終盤です。
武家屋敷跡で一般公開されている「野村家跡」に見学に行きました。

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加賀藩の直臣だったという野村家。
野村家は代々御馬廻組々頭、奉行職などを歴任し、
家督は11代にわたり続いた由緒ある家柄とのこと。

御馬廻り役とは武家の職制では上級武士で藩主にお目見えできる偉い立場。
この辺、ちょっと調べてみたところ、平時は大名の護衛、また事務の取次など
大名の側近的な位置づけだったようです。
現代の企業であれば秘書室長に相当すると書かれた興味深い記事もネット上にありました。

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ちなみに禄高1200石、中小規模の藩であれば家老クラスのお給料です。
現代の年収に換算できる数字が記載されているサイトがあって
それによると、だいたい1億円くらいに相当するようです。
ちなみにヒラの武士のお給料は今でいえば130~140万円くらい。
藩主前田家の百万石となると750億円にもなるそうです。
すみません、話が逸れました。(^-^;

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野村家には立派な庭園があり、米国の庭園専門誌
「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」で第3位に入っているそうです。
1位はランキング始まっていらい、不動の足立美術館なんですね。

ミシュランの旅行ガイドでも2つ星です。

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武家制度の解体で何度か住人が変わってきた歴史があるそうです。


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入り口に展示してあった甲冑は野村伝兵衛信貞が着用したもの。

控えの間。
武士の家は豪奢とはまた違う
キリッとした空気感があって
心が引き締まるような気持ちになります。

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上段の間と謁見の間。

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白い牡丹の襖絵が気品を感じさせます。

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ここで襖絵を観ていたら、どやどや・・・と外国人の団体さんが入ってきました。
みんな背が高くてもうちょっとで天井に着きそう?
ガイドさんらしき男性がいろいろと説明しています。
隣にいた人にどこから来たのか尋ねてみたらイスラエルからとのこと。
2週間かけてツアーで金沢の他には東京や関西などを周遊しているとのことでした。
紙と木でできた日本の伝統的建築物は中東の国の人の目にはどんなふうに映るのでしょうか。

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比較的狭い空間に大きな木や雪見灯籠、石の架け橋などが
絶妙なバランスで配置され美しい調和を保っており、
非常に美しい造りのお庭だと感じました。
手前の古木も大変味わいを感じる佇まいです。


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縁側からの眺め。

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しばし、お庭の眺めを楽しみ、その後、お茶室へ。


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石段を上がったところにある不莫庵(ふばくあん)というお茶室でお抹茶をいただきました。
とても印象的だったのがこの天井。
デザイン的にも非常に美しい。
これも後で調べてみたところ、銅の板の上に
神代杉(土中に長い間埋まっていた杉材)の一枚板を置き、
四国特産の緑まつで押さえたという珍しい造りです。


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お茶室内から。先客が窓際に3名、座っておられました。
私は入り口に向かってここへ着座していました。

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機嫌よくお抹茶をいただいていたところ、先ほどのイスラエル人の
団体さんが再び、どやどや~~とお隣の部屋へ。(^-^;
通り過ぎる際に、この低い入り口の外から珍しそうに
内部にいる私たちの姿を覗いてきました。
こんな狭いところに正座して、
お茶を飲んでいる日本人の姿が珍しかったのかと思います。

その後続くひとたちにカメラを向けられ

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多分20人くらいから撮影されたような。(・・;)
今頃はどこかのヘブライ語SNSに
私たちの姿が上がっていることと思います。

野村家の展示資料館、鬼川文庫。

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ここはぜひまたいつか再訪して
もう一度じっくり建物の細部まで見てみたいところでした。

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