
お正月休みにNHKの番組で紹介されて知り、
面白そう!と購入しました。
昨日から読んでいますがとても興味深い内容なので
読書途中ながら紹介したいと思います。
これまでにも人類の歴史について書かれた書籍は数知れずありましたが
その殆どが「国家」や「権力者」という視点から書かれたものでした。
この本は「人類の幸福」という観点から歴史を俯瞰したもので
文明がこれだけ発達してもなお、どうして大多数の人々が苦しむ世界が
続いているのか?そうした疑問に説明を与えてくれるような内容です。
気の遠くなるような進化、発展の中で人類は何を得て何を失ったのか・・・
壮大なスケールで描かれた知的刺激いっぱいの本です。(#^^#)

現在、上巻の半分ほどまでしか読んでいませんが
既に付箋をいっぱいつけてしまいました。
その中で大変興味深かった記述がありました。
「私たちの言語は噂話のために発達した」という下りです。
職場の飲み会などに行くと、8割くらいは
誰が誰と仲がいい、悪い・・云々・・の噂話が大半、という印象を持っていますが
もうこれは人類が長い歴史の中で培ってきたサバイバル手段なのだな・・と。(^-^;
もうひとつ面白かったのは歴史の授業で学んだのは
人類は狩猟採集社会から農耕社会への移行により
より安定し、豊かな生活を得た、、と学んだと思っていましたが、その結果、
「集団としては発展したが、人間一人ひとりにとっては、
狩猟採集時代より労働時間が長くなり、不幸な人が増え、
貧富の差までが発生した」という考察です。
「小麦という植物からみれば、人間を働かせて小麦を
増やさせ、生育範囲を世界中に広げた。
つまり農業革命とは「小麦に人間が家畜化された」ともいえる」
こんな視点から歴史を眺めてみると全く違ったものが見えてきそうです。
翻訳もこなれていて非常に読みやすいです。
読む本を探してみえる方がいたらぜひ~とお薦めしたいと思います。

