
浜松城の見学を終えた後、向かったのは浜松市の北、奥浜名湖エリア。
立派なお寺がいくつかあり、その中のひとつ龍潭寺に行ってみることにしました。
今回、浜松市内に入ってから、やたらとこんな看板や幟を目にしました。(´・ω・`)

来年の大河ドラマは確か女性が主役だったなあ・・・
という程度の認識しかありませんでしたが、
来年の主役は井伊直政の養母、「井伊直虎」。
彼女はこの地の人だったのです。
井伊家というと彦根・・・と思っていましたが、
井伊家の発祥の地は浜松だったということを今回知りました。(;・∀・)
そういえば家康は三河の人ですものね。
この土地、井伊谷は「井の国」といわれており、
平安時代から井伊氏は遠江地方の領主として栄えた家でした。
井伊家は遠江600年、彦根400年の併せて1000年の歴史があるのだとか。

大河ドラマの主人公、井伊直虎(次郎法師)は、井伊家第22代当主直盛の一人娘。
戦国時代、跡継ぎがいなくなってしまった井伊家。
その時の井伊家の唯一の男子であった虎松がまだ小さかったので
虎松の後見人となり、女領主として井伊家を盛り立てたのが直虎でした。
女性なのに男の名前。
ベルばらのオスカルみたいな感じだったのだろうか。
そう思って調べてみたところ、
当初、彼女は将来、婿養子をとって次期当主の妻となるべく
育てられたお姫様だったようです。
それが戦国時代の動乱で親族が次々と殺され、婚約者とも一緒になれず、
尼となり、「次郎法師」と改名した彼女。
尼僧姿なのは一度出家しているからなのですね。
「次郎法師」と名を付けたのが菩提寺、龍潭寺の和尚さんだったそうです。
その後、井伊家が立ち行かなくなったことで、
やむを得ず彼女が「直虎」と名乗り
虎松の後見人となったという経緯があるそうです。
(この写真は龍潭寺HPからお借りしました)

小さかった虎松は長じて直政となり、徳川家康に仕えます。
井伊直政といえば徳川四天王の筆頭、
井伊の赤鬼と恐れられた人物です。
大出世ですね。
直政は関ヶ原の戦ののちに彦根に移り、彦根藩の藩祖になりました。
江戸期を通じて井伊氏の徳川家の重鎮としての位置づけはそのまま。
幕末には大老をつとめていた井伊直弼が開国の偉業をなしとげるに至ります。
井伊家の後世の繁栄は受難の時代に運命に翻弄されながらも、
女領主として井伊家を救った女性がいたからこそ。
大河ドラマでは直虎役を柴咲コウさんが演じられます。
凛とした顔立ちの柴咲さん(目ヂカラがすごい彼女は尼さん姿が似合いそう)と、
エピソードで知る直虎のイメージがぴったり合って
なんだかいまからとても楽しみです。(*^-^*)

龍潭寺は奈良時代開創といわれ、井伊家41代の菩提寺。
直虎が幼い虎松の後見人になった経緯に
龍潭寺の南渓和尚の計らいがあったことなどからも
このお寺は来年になったら注目度が更にあがること必至。
小堀遠州作のとても立派なお庭があります。
東海一の名園といわれるそうですが、それも頷けます。


春のさつきの頃が一番、お庭が華やかになるそうです。

井伊家の歴代当主の位牌が収められています。
直虎のお墓もここにあります。

この龍の木彫りは江戸時代の名工、左甚五郎の作だそうです。

今回、殆ど何も予定を立てずに向かった浜松。
現地に着くまでこのお寺のことさえ知らずにいたのですが
行って大正解。見応えたっぷりのお寺でした。(#^^#)

