
5月も半ばを過ぎて緑の色は濃さを増し、夏の気配が日々濃厚になってきました。
でもまだ風が爽やかで過ごしやすいですね。
こんな外出日和ですけれど、家に籠ってブログ更新です。(^-^;
まずはGWの時の新緑から。
これは静岡県立美術館の敷地内の緑です。

鮮やかな緑が自然の勢いを感じさせます。
さてさて。ここでのお目当ては二つ。
美術館内にあるロダン館と、ちょうどこの時期に開催されている「東西の絶景展」です。

まず企画展「東西の絶景」では東洋と西洋の風景画が展示されていました。
日本の作品の中で観れて良かったのはチラシ上にある若冲の「樹花鳥獣図屏風」。
若冲独特の有名な升目描作品です。日本画ぽくない色や図柄、独特のデザイン、
引き込まれる作品です。
この作品は今回初対面ではなく、以前にもどこかでお目にかかっています。
MIHO MUSEUMだったでしょうか。
若冲の作品がとても好きで、これまでにも若冲作品を数多く所蔵している金毘羅さんや
京都相国寺の承天閣美術館などへも観に行ったりしました。
三重県でも何年か前ですがかなり大がかりな若冲の企画展があり、とても印象に残っています。
東京の美術館でもこの春、若冲展が開催されていて、行きたいなと思っていたのですが・・・(´;ω;`)ウッ…
前期後期と入れ替えがあるようで、後期は横山大観や池大雅、丸山応挙など
全体的には後期作品のほうが興味がありましたが・・・(^-^;
この他には日本人の油彩画として徳川慶喜が描いた風景画が展示されていました。
江戸幕府最後の将軍だった人ですね。明治になってからは静岡に住まい、
絵を描いたり、当時まだ新しかった写真に凝ったりしていた、と聞いたことがありましたが
油彩画もなかなか立派なもので。
若くして亡くなった佐伯祐三画伯の絵も。やっぱり同じ絵を何年も前、地元の美術家館の企画展で
観たのを思い出しました。思わぬところで再会できてちょっと感慨深いものがありました。
あとモネやミレー、コローなどの作品もたくさんあり、立派なコレクションですね。
企画展の後で向かったのは美術館内にある「ロダン館」
オーバル型の展示室にロダンの彫刻作品がたくさん展示されています。



有名な「地獄の門」もありました。

「地獄の門」は過去にパリに行った時に観たことがあったのですが
調べてみたところ、この作品は世界で7か所に所蔵されているそうです。
日本ではここの他では国立西洋美術館にあります。
ダンテの「神曲」をモチーフにした彫刻です。この作品には地獄へ落とされた人たちが
苦しむ姿が表されています。「地獄門」は一度通過したら二度と戻れないのです。


日本でいえば阿鼻叫喚地獄?もう永遠に近い時間を苦しみの中で過ごさねばならないのです。
そしてもがき苦しむ罪人たちをうつむいて眺めているのか、考えているのか「考える人」の姿。

彫刻の人物は何を想っているのか。いろいろ想像してしまいます。
この後、館内のカフェでコーヒー休憩。
カップのデザインの縁にはロダンの「考える人」の姿が。

観て周りたかったのですが、せっかく陽気のいい時期だし、今回は外の観光を
楽しむことに専念していました。
3日目の午後だけは例外的に美術館を選びましたが、見応えのある作品を堪能でき
充実した時間になりました。(#^^#)
