
なかなか進まない旅行記事、そろそろ最後です。
旅5日目、ホテルをチェックアウトしてから広島城の観光に向かいました。
市営駐車場に車を停めて徒歩数分。
1589年の毛利輝元の築城以来、長い歴史をもつお城です。
ボランティアのガイドさんに案内していただきました。
築城されたのは戦国時代。江戸時代にきっちり緻密に組まれた石垣と違って
慌ただしい時代に作られたので、こんなふうにちょっとガタガタなんだそうです。

広島城は爆心地から約700メートルほど離れています。
この時、被爆した樹木が今も残っていると説明いただきました。
これはユーカリの木。
爆心地から740m離れたところにありながら生き残った木です。
一度は折れてしまったけれど、再び根本から新芽が吹き返したそうです。

こちらはマルハヤナギ。
遠くからみると新緑の瑞々しさを保っているようにみえますが
幹の部分が空洞化しています。
それでも尚、一生懸命に幹や葉を伸ばそうとしている様子が感じられて、
自然の力強さに感銘を覚えました。この木の姿は被爆後数日で運転を再開した
路面電車の姿と同じく、多くの人に希望を与えたのではないかと思いました。

大本営跡。今は基礎部分しか残っていません。
日清戦争中に大本営がここに置かれ明治天皇が広島におられました。
臨時仮議事堂も造られ、第7回帝国議会はここで開会されたそうです。
この時は東京ではなく広島が旧日本軍の中心地だったのですね。

これは原爆で倒壊した通信室の写真ですが、
広島城およびその周辺には太平洋戦争中にも
多くの軍事施設があったそうです。
原爆が投下された時も地下の通信室はかろうじて破壊を逃れたので
広島の原爆被災の第一報は、女学生によってここから発せられたそうです。

広島城の天守。中は資料館でした。

この後、近くにあるリーガロイヤル広島に寄りました。


地上150メートル、最上階33階のラウンジでお茶休憩。(#^^#)

窓際の席からは広島市内が見渡せます。
平和資料館もみえました。

原爆ドームも。

何年か前に広島を訪れて感じたのですが、
ドームの周囲(広島市内)に高層ビルが建って、
新しい施設が増えて、この原爆ドームが初めてみた時よりも
小さくなっているようでした。
錯覚かもしれませんが、そんなふうに感じたのを覚えています。
新しい時代の中で戦争の記憶も埋没してしまわないようにと
心の中で願った一日でした。
