「東の魯山人、西の半泥子」と言われた
美食家、川喜多半泥子が行きつけにしていたという
津の「はま作」さんでお昼ご飯をいただいてきました。
一緒に行ったゆかりんちゃんが事前に予約をしておいてくれました。
通された部屋はなんとこんなに広いお座敷。

どうもここは12人用のお部屋のようです。
こんな立派なお部屋をたった二人で
使わせてもらっても良いのかと驚きました。
女将さんが「ここからの眺めが良いので」と用意して下さったようです。
窓の外には桜の木があり、
春にはとてもゴージャスな眺めが楽しめそう。
テーブルは掘りごたつになっていて
足元はホットカーペットで温かくしてもらってありました。

これに加えて広い部屋だからと二か所で暖房をかけていただきました。(^-^;
これ、昨年の志摩観光ホテルでのアフタヌーンティーの時と
同じくらい贅沢な状況です。こんないい思いをしていいのかな?(笑)
今回は会席料理をお願いしました。
見た目もお味も芸術的でとても上品。

この黒豆がなんともいえない美味しさでした。
金箔載ってます。
枡形の器がとても優しい甘さで、最初、蕪なのかと思って
尋ねてみたら「大根」とのこと。二人して「えー!」と驚き。

わけぎとネギのぬた。
前菜もそうでしたが味つけは京料理みたいに極めて薄味。
自然の素材そのものの甘味が生かされている感じがしました。

蟹&湯葉の吸い物。
とろみがあってこれもめちゃめちゃ美味しい。

そしてフグのお刺身。
すだちとモミジおろし、わけぎが添えてありました。
プリプリとした食感。噛みごたえのある弾力を感じる身です。
多分、この冬初めてで最後のフグになりそう。

器の緑色がとても鮮やかで美しいものだったのですが
有田焼なんだそうです。

わらさの胡麻油焼き。
胡麻の風味がなんともいえません。
上に載っているのは牛蒡です。
パリパリとした食感に仕上げてあり
自然な甘みが感じられました。

揚げ物がきて・・・

これでご飯と赤出汁で締め・・・と思っていました。
最後に運ばれてきた器がこれもとても美しいものだったので
器の外観もカメラに収めました。

蓋をあけてみたら・・・

最後はなんとフグ雑炊でした。(#^^#)
とても優しい味。サラサラと食べられます。

デザートは「だいだい」のゼリー。
とろりん&さっぱりとしたゼリーにだいだいの大きな果実が
すっぽりと入っています。
ひとくちひとくちかみしめながらゆっくりいただきました。

今回、二人して何度「美味しいー!」を発したことか。(笑)
途中で温かいお茶も替えにきてもらいました。
会席料理をいただく機会はあまりないのですが
ここ数年で一番感激した味でした。
サービスも至れりつくせりという感じで本当に素晴らしくて。
一流の料亭なのに堅苦しい感じが全然ありませんでした。

お茶を飲んでほっとくつろぎながら・・
また来たいねー、と言ってたんですが
結局、お会計するときに次回の分も予約してきてしまいました。(^-^;
なので、また行きます。。。
はま作さんは本当に目立たない隠れ家的な場所にあります。
最初、敷地まで行って、駐車場に車を停めてからも
どの建物かわかりませんでした(汗)
敷地内にはこんな立派なお茶室もありました。

食事を終えてから、せっかくだったのですぐ近くにある
石水博物館に寄ることにしました。

前回訪れた時よりも展示品の数が増えていたようです。

昭和の光悦とも言われていた半泥子さん。
この方の作品、とても好きです。
お茶碗などは普通のものより一回りくらい大きくて
水差しなんかもぐにゅっと歪んでいるものもあるのですが
それもなんだかおおらかさを感じるというか。
作品の名前も「ねこなんちゅ」とか「かんにん袋」とか
遊びゴコロがあって面白いです。(#^^#)
この方が亭主をつとめられるお茶会は
さぞや楽しいものだったかと想像してしまいます。
非日常を楽しめた素敵な週末の午後でした。
三重県津市垂水3013-1
