イメージ 1
 
正倉院展を観に行ってきました。
昭和22年から始まり、今年で66回目。
今回で2度目の拝観でした。
 
前回は休日に出かけてしまったため、
すごい混雑で2時間以上も並んで待ったという経緯があり・・・。"(-""-)"
 
イメージ 2
 
あの時は館内に入ってからも、
ごった返す人をかき分けて展示物が見える位置に
辿り着くだけでも大変な苦労だったので
もう次に行くなら平日しかないと思っていたのです。(^^;
 
今回は入館時間も4時頃にしたところ、待ち時間ゼロ。
一般の企画展等に比べるとそれでも人が多いことに変わりは
ありませんでしたが、随分鑑賞を楽しめたと思います。
 
入口でオーディオガイドを借りました。
歌舞伎や文楽鑑賞の時はいつも借りていますが
詳しい説明があると、展示品への理解度が格段に深まりますね。
 
今年の展示は天皇皇后両陛下の傘寿のお祝いに関連した品々とのこと。
聖武天皇(大仏を作らせた人)・光明皇后ゆかりの宝物が多く出されていました。
 
前回も思いましたが、どれもが1300年の時を経ているとは
信じられないほどの保存状態の素晴らしさです。
展示品を通して想像する天平文化は色鮮やかで、壮麗で・・・、
今の「日本風」とは全く趣が異なるもの。
いろいろ想像が膨らみます。(#^^#)
 
今年の展示品の中で特に印象に残ったものを
一部ネットからお借りしました。
 
イメージ 3
伎楽面 崑崙
正倉院に保存されているお面は171点もあるそうで
そのうち3点が出されていました。
縦31センチとかなり大きなお面でした。
大仏開眼会で使われたと推定されているそうです。
迫力を感じました。頭部は毛が貼られ、
眉やヒゲは植毛された箇所がうっすらと。
 
イメージ 4
 
 桑木阮咸(くわのきのげんかん)
バンジョーのような弦楽器。中国の楽器のようですが
もう中国には残っておらず、正倉院に残るのみなのだとか。
撥が当たる部分にも凝ったデザインがされていました。
どんな音色だったのでしょう。
 
イメージ 5イメージ 6
 
 
 
 
 
 
 
左側の赤い靴は752年の大仏開眼会の時に聖武天皇が
この靴を履いたと伝えられているそうです。
朱色が色あせることなく、本当に美しい状態。
外側のスエード状の牛革、内側の柔らかい鹿革もそのまま。
 
でもこの靴、大きい。この靴のサイズがジャストフィットだとしたら
聖武天皇はかなり大男だったのでは・・?(^^;
 
右側は聖武天皇が愛用した肘突き。
脇息とは違って、前に置いて
身体をもたせかけて使用したのだそうです。
 
 
イメージ 7
 
ペルシャ風の持ち手付きの水差し。
イラク・バグダッド周辺の工房で作られたのでは?
と考えられているそうです。
シルクロードを通って日本へ伝えられたのですね。
当時の日本は後世よりも遥かに国際色の豊かな文化がみられたのかと。
これを作った人も、使っていた人も1000年以上も昔に存在していて、
遥か昔にこの世から消えているのに、ものだけがこうやって残っていて・・
なんだかそういうことを考えると、とても不思議な感覚を覚えます。
 
当時の古文書も多く展示されていましたが、
虫食いとかシミとか全くなくて、変色の程度も
数十年程度のものにしか見えませんでした。
どれもが、見入るほどに魅入られるようで、
いつまでも夢の世界に漂っているような気分でした。
 
・・・とはいっても1時間くらいで一巡します~。(^^;
博物館を出たのは5時過ぎ。
外はすっかり暗くなっていました。
 
イメージ 8
入館した4時頃は待ち時間なく入れたのですが、
この時間に再び長い行列が。
 
それにしても素晴らしい展示の数々でした。
暫く余韻が抜けなかったです。
奈良はお隣の県で、せっかく日帰りできる距離なのですから
来年もかならず観に行こうと思いました。
 
博物館の横に京都の和菓子の老舗、「鶴屋吉信」さんが
臨時でお店を出していました。
拝観の前にちょっとここで休憩。
京風ぜんざい、上品で美味しかったです。
 
 
イメージ 9
 
 
イメージ 10