今月読んだ本のレビューです。

月間アクセス数が100万超という大人気ブログが書籍化された一冊。
最初は立ち読みで終わっていたのですが、もっとじっくり読みたかったな、と
気になって、本屋さんへ戻り、買いました。(^^;
限られた収入を無駄遣いに終わらせず、でも暮らしはリッチに・・。
そのための考え方や遣うお金の配分、お洋服やモノの選び方
メンテナンスの方法の他、ライフスタイル等について参考になる一冊でした。
なるほど、と思ったのは「買おうかどうか迷った時」のところです。
つまり「お買い得に思えるけれど、本当に欲しいかどうか迷う時」。
衝動買いの落とし穴は1-3万円の間に多いそうです。
欲しいと思うけれど、なんとなく迷ってしまう場合、
その価格を大好きなことに換算してみたら?という提案が書かれていました。
著者はバレエが好きなので、1-3万円といえばバレエ公演1回分のチケットに
相当します。その服とバレエとどちらを選ぶか・・大好きなバレエと比較しても
それでもその服がほしいと思えれば、心底ほしいものといえますね。(#^^#)
私なら、旅行が好きなので、1-3万円なら一泊分のホテル代でしょうか。
このお洋服を買わなかったらあと一泊できる、と思った時、どちらを取るか?
とか考えると、本当にその服が必要かどうか冷静に考えることができそうです。
本を読むのも好きなので書籍○冊分、あるいは食い意地張っているので
素敵なレストランでのランチ○回分・・・とか、いろいろ比較してしまいそうです。 (^^;
著者のブログ↓ お洋服のコーディネートなど参考になります。

ドキュメンタリー映画にもなっていますが、
今回は英語の勉強を兼ねて原書で読んでみました。
アメリカの食品業界について書かれたものですが
これが本当なら、とても怖い。
食べ物が長期的に健康に及ぼす影響を考えると
値段が高くてもオーガニック食品を買うべきと
考えずにはいられなくなりました。"(-""-)"
米国では農業に巨大企業が参入してから効率と利益優先の生産が進み、
数多くの種類の農産物はもはや伝統的な意味での
農産物ではなくなってしまったようです。
アメリカでは成長ホルモンを投与された牛が3分の2を占めるそうです。
(EUでは80年代から禁止)
成長促進剤のようなものを使い自然の生育とは比較にならないほどの
異常なスピードで育てられる鶏。
狂牛病も、O-157も、新型インフルエンザも、異常な飼育環境、
本来その動物が食べるべきではないものを餌として与えた結果だということ。
気味が悪いとは思いながらもこうしたことはなんとなく
想像できたのですが、意外だったのは
強い環境意識の表れと思っていたコーンエタノールが
実は環境汚染の大きな原因であるということでした。
エタノールを作るまでの過程での排出物が水汚染や空気汚染を
引き起こし、かつ、より多くの水消費を伴うそうで、それを考えると
普通に石油を燃やしているだけのほうが結果的な汚染は少ないのだそうです。
それと、全世界レベルで考えた場合、車の燃料タンクを一回いっぱいに
するだけのエタノールを作るために使用するコーンで
アフリカのどれだけ多くの人の飢えを救うことができるかとか
そんな比較もされていて、バイオ燃料が決して世界の人々のために
プラスになるものではないらしいです。
温室効果ガスの77%が二酸化炭素だそうですが、
その残りはメタンガスや亜酸化窒素など畜産業から排出されるもの。
本来、動物の排泄物等は
伝統的な農業の中であれば、土地の肥料となり、自然なサイクルに
組み込まれていっていたのですが、企業化された農業では
排出量が多すぎて、自然の力ではもはやリサイクルできない状況に
なってしまったのだそうです。
肉食をやめる・・というのは無理だとしても食べる量を減らすことで
人類は地球の温暖化防止に貢献できるのだそうです。
また安価な果物や野菜価格を支えているメキシコ人労働者が
置かれている非常に過酷な状況なども、考えさせられました。
人間らしい尊厳が全く感じられない状況に置かれて、
でも生きていくために安い労働力を提供し続けなくてはならない、という。
この本は内容というか情報が多すぎて、具体的な例もあげていたら
きりがない感じです。
我々は何ができるかということを考えました。
積極的に地産地消にかかわるようにすること(フードマイレージが
かからない。また地元の農家を支援できる)、
値段が高くてもオーガニック食品を摂るようにすること、
そして肉食は控えめに・・・などでしょうか。
もう何年も行ってないですが某ファーストフード、某チェーン店・・・
この本の中身が全部本当だったらとても食べられたものじゃないです。
あまり好きではないので今後も行かないだろうと思いましたが・・。(;・∀・)

「悩む力」は漱石の「こころ」とマックス・ウエーバーの著作、
「心の力」は同じく「こころ」とトーマス・マンの「魔の山」、
それぞれの共通点を探しながら、生きる意味を問い、
また生きるために心を太くすることについて書かれています。
「こころ」を読んだ時、その小説の中に登場する
「先生」は「明治の精神に殉死する」という言葉を
遺書に残していました。
文字通りの「明治という近代社会の精神」というよりは
それがために失われた、倫理観、上下の秩序、経済感覚、
道徳観念、人間関係など、多くの伝統的価値が喪失させられて
しまった近代社会に対する漱石の時代批判であったという解釈に
納得してしまいましたが、近代社会の発展とともに人間の「こころ」が
失われていく未来を見抜いていた漱石の炯眼には心服するばかり。
またトマス・マンも著書の中で人は個人として生きているだけではなく
時代の一員として生きているのだから、そこに矛盾があれば個人の精神も
それに影響されて歪んでいくと述べています。
日本とドイツと遠く離れていながら、同じ時代に生きた彼らが
似たようなことを考えていたことが興味深いです。
悩む力も、心の力も生きていくための力をつけること。
心の力をつけるとは心の中の選択肢を増やすこと。
人生の中で悩む時期、あるいは「魔の山」の主人公が過ごした
山での7年間(いわゆるモラトリアム)のように
一見無駄と思われる時間が
人間のベースを作るうえでは大切なことであり、
必要なことなのだと理解しました。(#^^#)
今月はあとこんな本を読みました。
西田幾多郎の本については今回も漫画で。(#^^#)
入門の更にその入門という感じです。
難しいものはこの方法で攻めていくと良いかも。
羹先生の本は誠実なお人柄がよく伝わります。
それにとても内容がわかりやすいです。

海外にいた頃、イスラムの方のコミュニティーが近所にありました。
彼らとはいつの間にかとても仲良くなり、家族同様によくしてもらっていました。
敬虔な本来のムスリムの方々の実際の姿は、テレビのニュースで伝えられる
ムスリムのイメージとは大きくかい離しているように思います。
とても寛大で包み込むような大きさを持つもの、というのが
私がイスラムの教えに対して抱いているイメージです。
そして中東の人には本当に日本ファンが多い。これにもびっくりしました。
憎悪の感情の裏にあるのは「恐怖心」ではないかと思います。
恐怖心は「わからないこと」が起こしている感情ではないかと。
今、世の中で起こっていることを理解するためにも
もっといろんなことを知りたいと思います。
今回は時間がなくて、推敲せずにアップしてしまいます。
文脈の変なところあるかもしれないですがご容赦くださいませーー。