
高松の観光名所といえば、栗林公園と屋島です。
この日は最初に屋島のほうへ行くことにしました。
屋島は1000年もの昔、源平の戦いがあった場所。
現代もお芝居やお能などの題材になっている場面の多くが
ここを舞台にしています。
まずは平家物語のあらすじをざっと見直すために
高松平家物語歴史館に向かいました。
あまり下調べもせず行ってみたのですが
入館料を払って、館内に入ってびっくり。
等身大の蝋人形がずらりと目の前に並んでいました。
蝋人形館としては日本最大規模なのだとか。

建物は2階になっており、1Fは四国から生まれ育った
各界の偉人・著名人が勢ぞろいしていました。
ヒゲの人は板垣退助ですね。
左端の方は大平正芳元首相。大平さんが首相だった頃、私は小学生でした。
大平さんというと「あ~、う~」という人、としか覚えてません(-_-;)

吉田茂元首相。吉田首相は高知の宿毛というところの出身です。
近づくとじっと見つめられているみたいでちょっと怖い ((+_+))
細かい表情の部分までうまく再現されています。

こちらは文学者や思想家の方々。
右端の正岡子規だけわかりました。
松山出身の俳人です。

坂本龍馬も。お隣には中岡慎太郎がいました。
二人とも高知の人です。

この他にもスポーツ選手や実業家、学者さんなど多くの有名人の人形が
展示されていました。ロンドンのマダムタッソーみたいなところで面白いです。
平家物語の展示は2F。
物語の展開に沿って、それぞれの場面が蝋人形で再現されていました。
第1から第13まで、13景あります。
これは第2景の「平家にあらずんば人にあらず」
向こうに赤い鳥居が見えるので場所は安芸の宮島でしょうか。
平家の棟梁・清盛は異例の大出世を成し遂げ、太政大臣の位にのぼり、
政治の実権を握りました。
一門の多くも高位高官につき、この頃の平家はまさにこの世の春を
謳歌していました。

第4景 「清盛の孫、摂政・基房を辱める」の場面。
孫の代になると、創業者(清盛)の苦労もわからないものです。
武家といえどお坊ちゃま育ちの資盛(すけもり)は鷹狩りの帰り道、
京の橋で摂政・基房と遭遇します。
この場合、身分からすれば孫のほうが輿から降りて摂政に
道を譲ることが礼儀ですが、資盛は輿に乗ったまま譲りません。
そこで、側近同士の諍いに発展してしまいます。
そこで、側近同士の諍いに発展してしまいます。
奢る平家の側面があちこちで出始め、民心が離れつつある頃です。

第6景 もののけ
福原への遷都を断行した清盛。
それからというもの、奇怪なことがたびたび
起こるようになったというエピソードがあります。
庭に現れた無数の髑髏。
これは今までの悪行の報いで、平家滅亡の前兆ではないかと
人々は噂しあっていました。
暗い空間でみるこのお化けはめちゃ怖かったです~(><)

第7景 平家軍 富士川で大敗
富士川の合戦。源頼朝と富士川を挟んで対峙していた平家ですが
水鳥の大群が一斉に飛び立ったことに「大軍が攻めてきた!」と
平家は大混乱。一戦に及ばす逃げ去ったという。
大変情けない場面です。

第10景 一の谷の合戦。
平家の隆盛はわずか20年。木曽義仲の入洛で平家はとうとう都を追われます。

一の谷の合戦で有名な義経の鵯越(ひよどりごえ)の一場面です。
西走する源氏に迫る源氏の諸将たち。
怒涛のようなものが聞えてきそうです。義経の左側にいるのは弁慶ですね。
この義経の奇襲により平家は総崩れ状態になりました。

第12景 那須与一、扇の的を射る
屋島の戦いが一段落した頃、竿に扇を立てた小舟が海上に現れました。
義経の指名を受けた弓の名手、那須与一が扇を見事に射落とします。
あまりの見事さにこの時は敵味方関係なく源平双方から喝采が。

第13景 安徳天皇 入水
壇ノ浦での最後の決戦も平家の敗色が濃くなります。
幼い安徳天皇は彼の祖母にあたる二位の尼(清盛の未亡人)に
抱かれ、海へ身を投げたのでした。涙無しには観れない場面です。

戦場ではこのような光景がいたるところで繰り広げられたのでしょう。
あぁ、おそろしや・・・((+_+))

第16景「祇園精舎の鐘の声」
建礼門院はわが子、安徳帝の後を追って入水しますが、
源氏の武士に引き上げられます。
やがて京で落飾して尼になり、人も訪れぬ大原の寂光院で
一族の菩提を弔う日を送りました。
後に後白河法王が建礼門院を訪ねることになります。

第17景 琵琶法師
平家物語は琵琶法師の「語り」を媒体とする特殊文学として
伝承されてきました。室町初期の京都には数百人の琵琶法師がいて
多くの民衆に諸行無常の物語を語り聞かせたそうです。


目の前にいる若い男女二人・・・
実はこの人たちも蝋人形なのでした ((+_+))
ちょっとオカルトが入ってますが、展示自体は
平家物語の流れをビジュアルにわかりやすく解説してありました。
屋島観光の前に立ち寄ってみてもいいかもしれません。
高松平家物語歴史館
高松市朝日町3-6-38
087-823-8400