
先月、環境活動をされている方の講演会を聴きに行ってきました。
人間ひとりが呼吸して吐き出す二酸化炭素を吸収するには
16本の木が必要なのだそうです。
しかし、文明国の生活を維持するために排出されるCO2の量は
呼吸で出される量の20倍以上であり、
日本の場合、一人当たり350本くらいの木が必要なのだそうです。
アメリカの場合は更にその倍!
一人当たり700本以上の樹木が必要なほどの
二酸化炭素が排出されているのだとか。
インドは確か一人当たり45本くらいだったと思いますが、
今後、インド、中国をはじめとする新興国で日本やアメリカ並に酸素を
消費するようになったら森林がどれだけあっても足りません。
さきほど調べてみたところ現在は1秒間にテニスコート20面分、
1日で種子島の総面積に近い440㎡の森が消えているそうです。
日本の人口は減少していますが、世界の人口は現在も増え続けています。
何十年も先どころか、5年後、10年後の世界のことを考えると怖くなりました。
森林の消失は海の生命をも脅かすことになります。
例えば牡蠣が育つのに必要な、ミネラルや栄養は
上流の森があってこそ。
昨年、島根に旅行した時、宍道湖の豊かな水産資源に大変感激しました。
宍道湖は淡水と海水が混じる汽水湖。そこには中国山地の森林に湛えられた
水が河川により流れ込み、豊かな汽水域、海を育んでいることを知りました。
一度快適な生活に慣れてしまうと、それを手放すのは大変難しいです。