
何度も訪れている奈良ですが、
今回は初めて「ならまち」界隈を散策してみました。
近くの駐車場に車を停めてからまず元興寺(がんごうじ)に向かいました。
奈良時代の元興寺は東大寺や興福寺と並ぶ
大伽藍を誇る大きな寺院だったそうです。
中世以降衰退して小さくなってしまいました。
昔の元興寺の境内ほぼ全域にあたるエリアが、
現在は「ならまち」と呼ばれるエリアになっています。


ここも世界遺産。 門を入ってみえるのは通称極楽坊の本堂。
そしてその裏にあるのが禅室。
奈良時代の718年に創建された大伽藍の僧房の一部が残ったものです。

今回、興味を覚えたのは、禅室脇からみた建物の屋根でした。

この屋根の瓦の一部(カラフルな瓦)は飛鳥時代のもの。
日本最古の瓦です。
円筒を割ったような丸い瓦を重ねて葺いたもので
「行基葺き」と呼ばれているそうです。
ずっと昔、丸い瓦がちょっといびつに並んだポスターをどこかで観て以来、
それが私の中で、奈良そのもののイメージになっていました。
あのポスターはもしかしたら、この元興寺のものだったのでしょうか。(^_^;)
とても味わいのある葺き方に見えるのですが、この行基葺きは
瓦がずれてしまいやすく、形も当時の日本人好みではなかったようで、
その数は次第に減っていったとのことです。

その後、瓦がずれないように改良されたのが「本瓦葺き」。
比べてみると継ぎ目がわかりにくく、すらりとしてみえます。
瓦の写真ばかりですみません。
なんだかとてもきれいだったので・・(笑)