
日曜日は高倉健さん主演の映画「あなたへ」を観てきました。
久しぶりにとてもいい映画を見ることができました(*^_^*)
ストーリーは以下の通り・・・
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富山県の刑務所で指導官をしている高倉健さん演じる倉島英二のもとに
亡き妻(田中裕子さんの配役)が遺した絵手紙が届きます。
そこには「故郷の海を訪れ、散骨してほしい」と記されていました。
亡き妻(田中裕子さんの配役)が遺した絵手紙が届きます。
そこには「故郷の海を訪れ、散骨してほしい」と記されていました。
夫は様々な想いを抱きながら富山から車を運転して長崎へ向かいます。
旅の途中で出会ういろいろな人たち。
誰もが何らかの悲しみを背負って生きています。
彼らとの短い交流のうちに、妻と過ごした平凡だけれども
温かかった日々が思い出されます。
夫は目的地の長崎の郵便局で局留めになっている
妻からのもう一通の手紙を受け取るのですが、
その手紙にはたったひとこと、
「さようなら」
と記されていただけでした・・・。
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海での散骨、
「さようなら」というひとことだけの手紙・・・、
一見、そっけないようでいて、
私はここに妻の夫に対する深い愛情を感じました。
妻の立場で考えてみると、
多分、ひとり残された生真面目な夫はいつまでも自分のことを思い続け、
その後の人生を未練の中で生きることになるかもしれない、
それよりも残された自身の時間を大切にして生きていってほしい、
という彼女の本当の願いがあったのではと・・。
自分が死んでしまっても、相手がいつまでも想っていてくれるほうが
本当のところは嬉しいかもしれません。
でも愛する人にはやはり、過去の追憶に生きるよりも、
よりよい充実した人生を送ってほしいと願うから、
それだからこその「さようなら」の一言ではないかと思いました。
また散骨することで残された者の人生に区切りをつけ、
前に進んでいくことを願ったのではないかと。
長崎まで夫をいざなったのは最後に自分が育った土地を観てほしい、という
妻の願いもあったのかもしれません。
写真館の前で、多分妻の少女時代と思われる写真に向かって
健さんがひとこと「ありがとう」という場面、
とても記憶に残りました。
(上の写真はその時の場面です)
この作品は主役がすごい人だけに脇役も豪華です。
ビートたけし、佐藤浩市、草なぎ剛、余貴美子、
大滝秀治、長塚京三、原田美枝子、浅野忠信、綾瀬はるか、など
他の映画なら主役級の俳優さんも多くいらっしゃいます。
綾瀬はるかちゃんの婚約者役の三浦貴大さんは三浦友和さんの
息子さんなんですね。
人と人との触れ合いの中でいろんなことを感じ、
考えさせられる映画でもありました。
そして日々のささやかな幸せをしっかりと噛みしめ、
見失わないようにしたいと思いました。
ところで映画のロケ地となった
富山、京都、大阪、兵庫(竹田城)、下関、門司、長崎。
偶然ですが長崎以外は過去一年間に訪れた街ばかりです。
そういえば昨年の10月、竹田城を訪れたことを記事に書いたら
2-3日違いでそこで映画の撮影があったとコメントで教えていただき、
この映画のことを知ったのでした。
出てくる場面、場面が自分の記憶にもまだ新鮮なところばかりで
撮影スポットを知らず知らずのうちにまねっこして私も旅していたという
個人的に奇妙な偶然もあった映画でした。