
旅行初日は萩市へ行きました。
山陰を代表する城下町で、ここでは立派な武家屋敷や豪商の邸宅などを
見ることができました。
萩は10代の頃に一度訪れているのですが、
全く見事なほど当時の記憶はなく、
初めての訪問と同じ新鮮な気分で街歩きを楽しみました。
この辺りは今も江戸時代の古地図が使えるらしく(!)、
古い街並みは往時の姿を色濃くとどめているようです。

長い歴史の中で萩に一番スポットライトがあたったのは
やっぱり幕末の頃だと思います。
思いつくだけでも吉田松陰、高杉晋作、久坂玄瑞、伊藤博文、木戸孝允など
錚々たる人物がここから出ています。

日本初の民兵組織「奇兵隊」を組織した
高杉晋作の生家がありました。
庭から家の内部を見学するだけでしたが、
座敷や次の間に現存する写真や
彼がしたためた手紙、愛用の茶道具などが
展示されていて興味深かったです。
京都の祇園にも高杉晋作が長逗留したという
料亭が今も残っていますが、三味線をひいたり
歌を詠んだり、なかなか風流人であったようですね。

高杉晋作の生家のすぐ近くに
木戸孝允の生家がありました。
この人は薩長同盟の立役者のひとりですね。
こちらは家に上がることができたので
部屋の内部まで見学できました。
「誕生の間」という部屋も残されていました。
二人の生家は本当に徒歩数分の距離。
こんなに近所から、歴史に名を残す人物が出ているのには驚きます。

これは藩の御用達の豪商、菊屋家の
住宅に飾ってあった時計。
伊藤博文が洋行した際の土産だったそうです。
当時の長州藩は明治維新の原動力となった雄藩のひとつです。今回、車で山口県まで行きましたが、京都からはすごく遠い距離だと感じました。江戸からならば尚更。
通信や情報が遥かに不便だった当時、
中央からこれほど遠い土地にいながらも
時代の変化を敏感に察知していた
彼らの鋭い時代感覚や

国を変えようと立ちあがったそのエネルギーの強さを
思わずにはいられませんでした。
数年前に高知県で中岡慎太郎や岩崎弥太郎の生家を
訪れた時にも同様の感想を抱いたことを思い出しました。
歩き疲れたので、カフェでちょっと休憩。
器も萩焼きです。(*^_^*)
城下町界隈は観光のお客さんも多いので
素敵なカフェもいくつかありましたよ。
この後は松陰神社、萩城へ向かいました。
