
昨日は津市の県立美術館で現在開催中の
「曾我蕭白と京の画家たち」の展示を観に行ってきました。
「奇想の画家」ともいわれる曾我蕭白の個性の強い作品を堪能してきました。
大胆な構図と緻密な細部描写が強く印象に残り、どれもインパクト大。
粋で洒脱な作品が好まれた当時にあっては蕭白の作品は
本流からかけ離れていたことは容易に想像できますが、
本人もかなり変わりもので奇行の多い人物であったようです。
(ネットで調べているうちに知ったのですが、
空腹で行き倒れているのを助けられた
お家にお礼で絵を描いてきたり、小僧の顔にためしがきをしたり・・・
などという逸話が残っているようです^^;)
現在、名古屋のボストン美術館で開催されている日本美術の里帰り展示でも
曾我蕭白の作品展示があるようですが、津市の美術館では蕭白が
伊勢地方を遊歴した際に当地に残した作品などが多く展示されていました。
斎宮の旧家に伝わる襖絵44面や松阪のお寺に所蔵されている絵、
また蕭白と同時代に生きた伊藤若冲や丸山応挙ら京の画家の作品も
併せて展示されていました。

こちらは「松鷹図」襖絵。(ウエブサイトからお借りしました)
他にも鷹や鷲が、小動物を鋭い眼光で射すくめる構図の絵がいくつかありましたが、
鷹や鷲のこうしたモチーフは当時の権力者からは大変好まれたものだったようです。

こちらもウエブサイトからお借りした 「雪山童子図」。
地元では厄除けのお寺で有名な松阪市の「継松寺」(岡寺さんと呼ばれているお寺)に所蔵されている絵です。
また同市、朝田寺に所蔵されている「唐獅子図」も
大変迫力のあるすごい作品でした。
そういえばこの企画展に先立って、
地元の新聞に同寺で曾我蕭白の作品が
所蔵されていることが書かれていましたが、
日本国内のみならず、海外でも高く評価された
曾我蕭白の作品がこんなに多く、伊勢地方に
ひっそりと所蔵されていたこと(・・って私が知らなかっただけ?
)はちょっと驚きでした。

この企画展は7月8日(日)まで開催されています。
三重県立美術館
三重県津市大谷町11