
北前船による交易で賑わった
岩瀬の町並みを歩いてきました。
神通川を背にした岩瀬大町通りには
豪壮な家が立ち並んでいます。
建物のうちのひとつ「森家」が一般に
公開されており、内部を見学することが
できました。

見学料(一人100円)を払ったところで
ちょうど入口近くで説明が始まっていたので
急いでその中にいれてもらいました。

北前船は主に北海道や上方と交易して大きな財をなしました。
”倍倍”に儲かったことから地元では北前船のことは「バイ船」と呼んでいるそうです。
この部屋は玄関から一番近くにあり、
天井まで突き抜けた「オイ」と呼ばれる大広間。
ここで商談をしたりしていたそうです。
屋久杉の板戸や能登クロマツの梁、
土間の石は小豆島の一枚岩・・など
各地の一流の建材が使われ、
森家の富を象徴しているようでした。
継ぎ目がないように敷かれている畳も川の流れを表したもの。
この建物は京都から有名な宮大工を呼んで造ったそうです。
粋なこだわりや年月を経ても歪みを生じない造りなどは
さすが一流の大工さんの腕だなと思いました。

廊下の板の張りも、お金が「入る」ように
「入」という文字に組まれています^^
歩いてみると、ウグイス張りになっていました。

桜張りの座敷天井は美しい!のひとこと。
見方によってはこの模様が龍の図にみえるとかで
私もいろんな角度から眺めてみましたが
首が痛くなっただけでした@@;

税金が課されたので、京都の長屋と
同じく、この通りの建物も奥に長い間取りになっていました。
一番奥には立派な土蔵が二つあり、
往時の繁栄が偲ばれました。
森家は皇后陛下のご実家正田家とも
姻戚関係にあるそうです。
案内役の方の説明が面白くて、わかりやすかったです。わずか100円の見学料でとても充実した時間が過ごせました。
北前船廻船問屋 「森家」(平成6年国指定重要文化財)
富山市東岩瀬町108