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ヨーロッパの食文化についての本を読んでいたら
興味深いことが書いてあったのでメモのつもりで・・・
 
アフタヌーンティー
アフヌーンティーの定番はきゅうりのサンドイッチです。
本当に薄くスライスしたキュウリだけが挟まれているものが
出てくるのですが、これには意味があるそうです。
 
きゅうりのサンドイッチは野菜が旬にしか食べられなかった時代、
一年中きゅうりのサンドイッチを楽しむ設備(つまり温室)と
財力があることを誇示するためのものだったとか。
今となっては一年中、スーパーで手に入るきゅうりですが
今もアフタヌーンティーセットに出てくるきゅうりのサンドイッチは
その名残なのですね。
 
ちなみにアフタヌーンティーにはゼリーやババロアのような
デザートは「夕べの残りもの」ということで出してはいけないそうです。
 
お皿の習慣
中世では食卓の上にお皿を置く習慣はなく、招待客の前には
一枚のうすっぺらいピザのようなパンを置き、その上にお肉の切り身を載せ、
ナイフの先と指を使って食事をしていたそうです。
貴族たちはそのお肉だけを食べて、ソースが沁み込んだパンのお皿を
召使いたちのために残して与えたのだとか。
 
銀製のお皿を最初に使い始めたのはイタリアだったそうです。
これに倣いフランスでも銀製のお皿を使うようになったのですが、
ルイ14世、15世の治世下で戦争の資金調達のため金銀の食器を
溶解せざるを得なくなったのだとか。
その代用として使われだしたのが当時、中国から渡来してきた
陶器類。その後、陶磁器が広がるようになったのだそうです。
 
ブルーオニオン
写真はマイセンのベストセラー食器「ブルーオニオン」です。
ブルーオニオンとは青いたまねぎという意味ですが、
たまねぎに見える図柄は本当は肥沃と豊穣の象徴である柘榴なのだそうです。
もうひとつの吹き出しみたいな形をしているのは長寿・繁栄を象徴する桃。
どちらも中国っぽい図柄ですね。
ヨーロッパの人はこれをたまねぎと勘違いしてしまったようです。
 
4個の柘榴と4個の桃をそれぞれ一本の線で結ぶと四角形になります。
あと小花をつなぎ合わせた四角形と合わせると、3つの四角形。
これは天地風水、春夏秋冬、東西南北を表しているそうです。
中央の図柄は竹と蓮で、男(陽)と女(陰)の象徴なのだとか。
マイセンはヨーロッパを代表する陶磁器ではありますが
このブルーオニオンは東洋の文化を象徴したものなのですね。
 
 
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