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金剛輪寺を後にして次に向かったのが、これも湖東三山のひとつ西明寺。
金剛輪寺からはわずか数キロの距離にあります。
午後3時を過ぎていたので人も少なめで、車も余裕で止められました。
拝観料500円を納めて境内へ向かいました。
 
百済寺、金剛輪寺、西明寺のどれもかつては多くの僧坊が存在していたといいます。
その殆どが信長の比叡山焼き討ちの時に一緒に焼かれてしまいました。
西明寺にも300の僧坊があったとか。
今では想像がつかないほど大きな規模のお寺だったのでしょうね。
 
名勝庭園「蓬莱庭」。
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境内を歩いていて気付いたのが苔が多いこと。
苔むした石垣にも風情が感じられます。
 
金剛輪寺に比べると紅葉している
木の数自体は少ない気がしました。
 
 
 
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西明寺も焼き討ちの際、大部分が焼失しましたが、本堂、二天門、三重塔のみは
焼失を免れました。これについて先日、たまたま読んだ本で知ったのですが、
このお寺のある地域は昔から水不足で悩まされることが多かったそうです。
そのため農民同士で水争いが起こることが多く、お寺は農民のためにため池を作り、
それでもたびたび起こる水争いの仲裁役を務めるなどして、周囲に住む農民と僧侶たちの間には
しっかりとした信頼関係が築かれていたのだそうです。
信長軍襲来のとき、僧侶と農民らが協力し、二天門の下に薪を積んで、
自分たちで火をつけ、攻め込んでくる武士たちに、ここより先は全部燃えてしまったと
見せかけたといいます。
 
こちらのお寺でも本堂の中に入ることができました。
内陣の須弥檀の両脇には日光、月光菩薩、その周囲に十二神将の姿がありました。
更に裏側(後陣)に周るとまたまた多くの仏像がありました。
木彫りの迫力のある立派な仏像が並んでいました。
 
この中にある弁財天のお姿だったか、
今年のNHK大河ドラマでの一場面に使用されているそうです。
お寺の方が説明して下さったのですが、
1月放送の時にお江と信長が竹生島を参詣する場面で、
竹生島の石段を登って、本堂に入ったところからはここのお寺を撮影に使ったとか。
大掛かりな準備も整え、4時間かけて撮影したのに、
放映分はわずか1分程度だったと仰っていました。
更にその撮影の前に4-5回もスタッフが段取りなどに訪れていたとかで
民放ならあそこまでできないですね、と話してみえました。
撮影の話や俳優さんの裏話などいろいろ教えてもらえて面白かったです。
 
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左側は焼き討ちを逃れた二天門。
国宝となっている三重塔は残念ながら現在お化粧直し中でした。
外に出るまでの緩やかな下り道でもいくつか美しく色づいているもみじを
みかけたので写真に収めました。
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夕方が近づいていたので陽が陰り気味でしたが赤く染まったモミジはとてもきれいでした。
これで湖東の紅葉名所4か所を見て周りましたが、紅葉だけを楽しむなら、
金剛輪寺や、近くにある永源寺が印象的でした。
百済寺はこぢんまりとしていますが、色とりどりに染まった美しいお庭を楽しめ、
また西明寺は仏像など見ごたえのある感じがします。
 
西明寺
滋賀県犬上郡甲良町池寺26
 
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