
日本文学研究者として有名なドナルド・キーン氏が
日本国籍を取得されたということを知りました。
原発事故のあと、多くの外資系企業が日本にいる駐在員を
自国に呼び戻す中、自分は日本に住みたいと思われ、
余生を日本人として過ごすため国籍を取得されたそうです。
その後、本屋さんでうろうろしていた時、偶然、目にとまったのが
この本でした。美しい紅葉の写真がとても印象的で
先日テレビで拝見したドナルド・キーン氏と
司馬遼太郎氏の対談とあります。
この本でした。美しい紅葉の写真がとても印象的で
先日テレビで拝見したドナルド・キーン氏と
司馬遼太郎氏の対談とあります。
司馬さんの本には慣れ親しんでいるけれども
ドナルド・キーン教授ってどんな人なのだろう・・と思いつつ
読み進めていきましたが、この方の見識の深さには本当に驚くばかりでした。
ドナルド・キーン教授ってどんな人なのだろう・・と思いつつ
読み進めていきましたが、この方の見識の深さには本当に驚くばかりでした。
司馬さんがはしがきの部分に、自分は市役所に戸籍謄本が
あるというだけのことで私は日本国に属し、それだけの理由で
日本のことを知っているかのような錯覚を持っていて
時にそれが錯覚に過ぎないことに気付いて愕然とすると述べておられますが
(もちろん司馬さんの場合はすごく謙遜されてのことだと思いますが)
私には司馬さんの言葉がそのままあてはまりました。
あるというだけのことで私は日本国に属し、それだけの理由で
日本のことを知っているかのような錯覚を持っていて
時にそれが錯覚に過ぎないことに気付いて愕然とすると述べておられますが
(もちろん司馬さんの場合はすごく謙遜されてのことだと思いますが)
私には司馬さんの言葉がそのままあてはまりました。
自分の国のことなのに、こんなに何も知らなかったなんて、と。
二人の対談の内容はとてもレベルが高く、
すごく深いことを話しているのに、言葉はとてもわかりやすくて面白いです。
司馬さんとキーン氏の考え方が違うところも興味深い。
すごく深いことを話しているのに、言葉はとてもわかりやすくて面白いです。
司馬さんとキーン氏の考え方が違うところも興味深い。
何かの例えについても笑ってしまうような表現がされていたりします。
日本人への仏教の浸透度についても、
日本人への仏教の浸透度についても、
仏教が人々の生活の隅々まで浸透している東南アジアに比べて、
「ウナギを食わずに蒲焼きの匂いだけをかいでいるようなのが日本人の仏教」と
書いてあったりします。
「ウナギを食わずに蒲焼きの匂いだけをかいでいるようなのが日本人の仏教」と
書いてあったりします。
読みやすくてあっという間に読み終えてしまいましたが
濃い内容です。日本人の美意識、日本の文化について気付かされることがたくさんありました。
このような美しく豊かな自然と文化を持つ日本に生まれ育ったことに感謝したい気持ちにもなります。
もう一度、一行一行ゆっくりじっくりと読み直してみたい本でした。
濃い内容です。日本人の美意識、日本の文化について気付かされることがたくさんありました。
このような美しく豊かな自然と文化を持つ日本に生まれ育ったことに感謝したい気持ちにもなります。
もう一度、一行一行ゆっくりじっくりと読み直してみたい本でした。