
北大路魯山人展を観るため、久々に高速を使って
菰野町まで行ってきました



今夏訪れた島根県の足立美術館でも多くの魯山人の
作品を観ることができましたが、今回は吉兆庵美術館
コレクションの展示でした。
陶芸、書、篆刻など日本文化をどの方向から入っていっても必ず行き当たってしまうのが魯山人という人、というのが私のイメージです。美食家としても有名で「器は料理の着物」という名言も残しているそうな。

今回は陶芸品の他、書画、漆芸などの作品が展示されていました。 作品の印象は精緻に徹底しているというよりは、自然のありようを取り入れつつ、洗練さを失わないというか。
服でいえば少し気崩し気味というような、そんな感じがしました。本当のお洒落さんはちょっと気崩すのが上手ですものね。
足立美術館に行ってから魯山人の本を何冊か買ったものの、あいにくまだ読んでいません。詳しいことを何も知らないので、難しいことは書けませんが、この方の残した言葉からは、物事の本質を捉えた真理が感じ取れるような気がします。
今回、見応えがあったと思うのは、魯山人の作品による茶室の再現と、料理が盛りつけられた器です。
こういう展示会はお茶を習い始めた頃から
出かけるようになったのですが、正直なところ、
この焼きもののココが素晴らしい!というのが
いまひとつわからなかったりすることも多々あり。
でも料理と一緒になった器は全然表情が違うのがわかりました!
まな板みたいな板皿や何気ないお皿もそこに料理、菓子が盛られることで
その素晴らしさが俄然際立っていました。(一応展示品なので料理は偽物)
料理は決して手の込んだものではなく
筍や焼き魚など、シンプルなものばかりなのですが、
器の色、形、質感が料理を一層引き立て、とても美味しそう。
また料理によって器の美しさが更に生かされているようで。
魯山人の審美眼の凄さを改めて感じました。
日本文化はやっぱり奥が深いですね。
パラミタミュージアム
三重県三重郡菰野町大羽根園松ヶ枝町21-6