
もう10年くらい前になりますが、
友達から薦められて沢木耕太郎の
「深夜特急」を読みました。
友達から薦められて沢木耕太郎の
「深夜特急」を読みました。
著者が26歳の頃に香港、マカオから1年半かけて
陸路でロンドンまで旅をした体験をまとめた本で、
その内容は旅ゴコロを刺激するもので、とても面白く、
6巻を一気に読んでしまった記憶があります。
陸路でロンドンまで旅をした体験をまとめた本で、
その内容は旅ゴコロを刺激するもので、とても面白く、
6巻を一気に読んでしまった記憶があります。
出版された頃、「深夜特急」は確か、バックパッカーのバイブルと呼ばれていてあの本を読んでから著者と同じルートで放浪旅行に旅立つ若者がたくさんいたとかいう話も聞きました。
この本はその「深夜特急」がどのような経緯で
書かれることになったかについて著者が語っているものです。
書かれることになったかについて著者が語っているものです。
しばらく前にミンリーさんがこの本のことを
紹介してみえて、気になって手にとってみたら
やっぱり面白くてあっという間に読み終えてしまいました。
読み進めるうちに、あの旅行記を読んでいた頃の
どきどき、わくわくする気持ちが思い出されてくるようでした。
「深夜特急」を読んだ頃には私はもうその年代を
過ぎてしまっていましたが、
過ぎてしまっていましたが、
実は私も学生時代~20代後半くらいの頃、
たくさん旅行をしていました。
たくさん旅行をしていました。
沢木さんが経験されたハードな旅には
とてもとても及びませんが・・・。
とてもとても及びませんが・・・。
団体行動が苦手な私は
いまだかつて一度もパッケージツアーというものに
参加したことがなく、その頃も
いつも鞄ひとつで旅の予定は真っ白、
その国の空港についてから宿探し・・というような
今思うと危なっかしい旅を楽しんでいたのでした。
いまだかつて一度もパッケージツアーというものに
参加したことがなく、その頃も
いつも鞄ひとつで旅の予定は真っ白、
その国の空港についてから宿探し・・というような
今思うと危なっかしい旅を楽しんでいたのでした。
この本を読んでいると、まだ世間のことをたいして知らなかった自分が
(著者の言葉では、日本の法律や論理や常識が全く通用しない
(著者の言葉では、日本の法律や論理や常識が全く通用しない
異国にあるという根源的な恐ろしさを全く自覚しないまま、
ということになりますが)
知らない世界を観てみたい、という好奇心だけに突き動かされて
あちこちを歩いていた頃の記憶が次から次に甦ってきました。
ということになりますが)
知らない世界を観てみたい、という好奇心だけに突き動かされて
あちこちを歩いていた頃の記憶が次から次に甦ってきました。
書かれている沢木さんの意見にもひとつひとつ頷いてしまいました。
若かったから、人生経験もお金も少なかったからこそ経験できる旅が
あるということ、ひとり旅は旅の感想を話す相手がいない分、経験した思いが
深く沈潜して忘れがたいものになっていくということ、
その年代だったからこそ、旅から感じ取れるものがあったということ、
旅を続けていると風景の中に自身の内部の風景が見えてくるということ、
(これは決して自信過剰になってはいけないと思うのですが)旅をしていると
危険を察知する能力が身に着くということ、
旅は自分の力の不足(人間としての背丈が足りない)ということを教えてくれるということ・・・。
あるということ、ひとり旅は旅の感想を話す相手がいない分、経験した思いが
深く沈潜して忘れがたいものになっていくということ、
その年代だったからこそ、旅から感じ取れるものがあったということ、
旅を続けていると風景の中に自身の内部の風景が見えてくるということ、
(これは決して自信過剰になってはいけないと思うのですが)旅をしていると
危険を察知する能力が身に着くということ、
旅は自分の力の不足(人間としての背丈が足りない)ということを教えてくれるということ・・・。
その年代によって適した旅があると著者はいっています。
20代には20代の、30代には30代、40代にはそれ相応の旅が。
私の旅のスタイルも随分変わりました。
20代には20代の、30代には30代、40代にはそれ相応の旅が。
私の旅のスタイルも随分変わりました。
今となっては決して衛生的といえない屋台や
ジャングルの川に浮かぶ野外食堂みたいなところで
ハエが常にまとわりつく料理を、それも手で掴んで
食べていたのが嘘みたいです。
ジャングルの川に浮かぶ野外食堂みたいなところで
ハエが常にまとわりつく料理を、それも手で掴んで
食べていたのが嘘みたいです。
でもあの時、埃っぽい空気の向こうに見えた風景、
人々の姿、たまたま隣り合った異国の人たち、
彼らとのつたないコミュニケーションから
自分が感じ取ったもの、一人旅だったからこそ、有り余る時間に考えたことは
いろんな意味でその後の自分自身の内的成長につながっているように思います。
この本を読んで、改めて旅の良さを思いかえしました。
昔のような旅はもうできませんが、
昔のような旅はもうできませんが、
これからも旅は自分の人生の大事な一部であり続けるだろうなと思います。
今回は本の感想文というよりも、そこから随分逸れて
過去の自分の旅の回顧になってしまいました。
今回は本の感想文というよりも、そこから随分逸れて
過去の自分の旅の回顧になってしまいました。
