現在、吉川英治の「私本太平記」を読んでいます。
毎日細切れ読書なので、ようやく8巻のうち4巻を読み終えました。
時代的には鎌倉幕府滅亡から南北朝時代を描いた「太平記」を
題材にした小説で、この時代のことも詳しく知らないので、
一度読んでみたいと思っていました。
毎日細切れ読書なので、ようやく8巻のうち4巻を読み終えました。
時代的には鎌倉幕府滅亡から南北朝時代を描いた「太平記」を
題材にした小説で、この時代のことも詳しく知らないので、
一度読んでみたいと思っていました。
16巻に及ぶ長編だった新平家物語を貫くテーマは「諸行無常」でしたが、
同じく長編(こちらは8巻)の、私本太平記のテーマは「権力」。
ここしばらくニュースなどで国内外の動きを眺めていて、
「なぜ一度権力を手にした人はそれを手放そうとしないのか?」
ということが私の興味のひとつであったことも
この本を手にとった理由です。
「なぜ一度権力を手にした人はそれを手放そうとしないのか?」
ということが私の興味のひとつであったことも
この本を手にとった理由です。
また小説の時代背景となる乱世というか不安定な時代は、
それだからこそだと思いますが足利尊氏、楠木正成をはじめとする
数々の英雄豪傑が登場します。
それだからこそだと思いますが足利尊氏、楠木正成をはじめとする
数々の英雄豪傑が登場します。
吉川英治氏の作品はこれで4つ目ですが、どの登場人物にも
公平な視点が与えられているというか、
偏っていない人物描写をされている気がします。
公平な視点が与えられているというか、
偏っていない人物描写をされている気がします。
明治維新の頃は悪人とされて評判の悪かった足利尊氏も
ここでは弱さとか人間味があるように描かれており、
戦時中には南朝の大忠臣として美化されていた楠木正成は
そのイメージとはちょっとずれているかもという感じです。
「尊氏=悪人」との刷り込みで読んでみたら多分、イメージとは
全然違う人物像に違和感を覚えそうですが、
私は逆にこの時代のことを教科書程度の知識しか持ってない分、
とても新鮮に感じながら読んでいます。
ここでは弱さとか人間味があるように描かれており、
戦時中には南朝の大忠臣として美化されていた楠木正成は
そのイメージとはちょっとずれているかもという感じです。
「尊氏=悪人」との刷り込みで読んでみたら多分、イメージとは
全然違う人物像に違和感を覚えそうですが、
私は逆にこの時代のことを教科書程度の知識しか持ってない分、
とても新鮮に感じながら読んでいます。
権謀術数が渦巻き、時の権力に翻弄され、
また権力に擦り寄る人間がたくさんいる一方、
両者の間を器用においしいとこどりして行きぬく人もいて。
乱世の世の中では平和な時代には見えなかった
人間のどす黒さが浮き彫りにされてくるようです。
また権力に擦り寄る人間がたくさんいる一方、
両者の間を器用においしいとこどりして行きぬく人もいて。
乱世の世の中では平和な時代には見えなかった
人間のどす黒さが浮き彫りにされてくるようです。
時間がたっぷりあったら一気に読んでしまいたい!と
思うくらい面白いです。
思うくらい面白いです。
毎日少しづつの読書ですが、
人間のもつ業は今も昔も変わらないですね。
歴史はやっぱり繰り返すものなのかなと思いつつ。