「頑張って」という言葉が大嫌いだという人に会ったことがあります。
本人はできる限りの努力をしているのに、相手から軽い気持ちで
「頑張ってね」といわれると

これ以上、一体何を頑張ればいいの?

と、残酷なことを言われたと感じるのだそうです。

私もそれまで人に「頑張って」という言葉を安易に
使っていましたが、そんなふうに受け止める人がいることを知り、
本人が誰かに「頑張って」と言っている場合以外は、
自分からは相手に対してその言葉を使うのを避けるようにしてきました。

「頑張って」に置き換わる言葉って考えてみると
なかなか思いつかないのですよね。

多くの人が何気なく発しているだろう言葉を
そんなふうに繊細に受け止める人がいるということを
知ってから、この言葉の持つ意味とか話者の心理を
いろいろ考えてみました。

「頑張る」という言葉には
「嫌いなこと、辛いことに対してあえて無理をして取り組む」という
ニュアンスがあるように感じます。
 
「頑張って(下さい)」は、相手に対して上から目線で
言っているようにとられる場合もあるのでは?と。
職場などでも目上の人やそれほど親しくない人には
言うべき言葉ではありませんから・・・。
 
また現在精一杯何かを努力している人にとっては
それこそ、「一体この上、何を?」という気持ちにもなりそうです。
 
「頑張って」と言われるのが嫌いという人はその言葉を
こんなふうに解釈しているのではないかと思いました。
 
・・・と考えるようになってから、
私自身も誰かから、何かを夢中になってやっている時に
「頑張ってるね~」「頑張ってね~」と言われることが
もちろん時と場合と、それを言う人にもよりますが、
不快・・とまでは行かずとも、?・・と首を傾げるように
受け止めてしまうことが何度かありました。
 
いや、以前からあまり嬉しくなかったのだけれど
その理由が自分でもよくわからなかったといったほうが正しいかも。
 
自分が好きなこと、
例えばジムでのトレーニングや興味のあることの勉強、
やりたかった仕事など、こうしたことは
自分が「やりたい!」という気持ちからしていることで、
辛いとか、苦労だとは全く思わないのです。
 
逆に知的好奇心を満たされる喜び、
自分自身の成長を感じられて、
とても楽しく充実したものであるのです。

これに対して「頑張ってるね~」っていわれると
いや、別に無理してやってませんけど・・・
と、冷めた受け取り方をしてしまいます。
本人はそれほど深く考えずに言ってるのはわかるのですが。

言葉の使い方って難しいですね。
 

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