昨日は津の文化会館に
新日本フィルのコンサートを聴きに行って来ました。
プログラムは
ベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲 作品43
シューマンのピアノ協奏曲イ短調 作品54
ベートーヴェンの交響曲第5番 ハ短調 作品67
交響曲第5番は「ダ、ダ、ダ、ダーン・・!」で始まる
あの有名な交響曲「運命」です。
冒頭のダ、ダ、ダ、ダーンは
「運命はこのように扉をたたく」と
ベートーヴェンが説明したから
「運命」と名づけられたと言われています。
でも、実は、こう言ったのは彼のお弟子さんだった、と
コンサートが始まる前のプレトークで指揮者の方が説明して下さいました。
最近の研究によると、あの冒頭の音はベートーヴェンが
住んでいた庭から聞こえてくる
「鳥のさえずり」から着想を得た、とのことらしいです。
ベートーヴェンは耳が悪くなる前、森をのんびりと散歩して
鳥のさえずりを聴くことを楽しみにしていたそうです。
そこから来ていたとは、かなり意外でした。
そういうわけで、
「これは鳥の啼き声・・・」と思いながら
第5番の演奏を聴きましたが、やっぱり、
あれが鳥だなんて。
調べてみたら「キアオジ」という鳥の啼き声だそうです。
演奏は最後にいくほど盛り上がり、終わりとともに
会場から大きな拍手が。
アンコールはバッハの「G線上のアリア」でした。
この曲を聴きながら馳せる想いはおそらく誰でも同じだったでしょう。
地震が起こってから、被災地から離れたところにいるとはいえ、
心はずっとどこか緊張状態です。
優雅なピアノ協奏曲は心をほぐしてくれるようでしたし、
「運命」の演奏は気分を盛り上げてくれました。
地震の影響が殆ど出ていない三重県にいてもやっぱりどこか疲れを感じています。
日々、不安と焦燥が絶えない東日本の方々の心労がどれほど大変なものかと想います。
テレビでもこんなふうに心を癒してくれる番組をもっと放送したら良いのにと思いました。