
最近、仕事で台湾や中国系の企業とディープにお付き合いしています。
先日も日本にいらした中国企業の方からお菓子の詰め合わせをいただきました。
これは「月餅」というお饅頭のようなお菓子。
(写真はWikからお借りしました。)
直径5-6センチ、中に餡が入っています。
中国では陰暦8月15日の夜に家族や親しい人が
集まって月を愛でながらこのお菓子を食べ、家族円満を祝うのだそうです。
中国ではこの日を「中秋節」と呼んでいます。
そう、「中秋の名月」。
日本のお月見の起源は中国にあったのですね。
恥ずかしながら、いまごろになって初めて知りました@@;
月餅は日本語では「げっぺい」と読みますが、
中国語ではyuèbĭng(ユエピン)と発音します。
更に英語ではMoon Cakeと訳されていました。
月餅の起源は、中国がモンゴルに支配されていた元の時代に遡るそうで。
モンゴル支配に不満を抱いた漢族の人々が月餅の中に
挙兵の密書を隠して通信手段に使っていたのが始まりだとか。
中国に起源をもつ日本の行事は本当にたくさんあります。
もうひとつ最近知ったものが端午の節句にちまきを食べる習慣について。
これも中国の故事に由来があるのですね。
端午の節句は中国でも「端午節」という祭日になっています。
中国古代に屈原という偉大な詩人がいました。
この人は政治のことでいろいろ王様に進言したのですが受け入れてもらえなかった。
それどころか逆に讒言されて左遷されるという憂き目に遭いました。
彼の進言を受け入れなかったことで
当時の彼が属していた楚の国は秦国に併合されてしまいました。
屈原はそれを嘆いて川に身を投げて死んでしまいました。
でも屈原を慕う多くの人は、彼の身体が魚に食べられてしまっては大変・・と
川にちまきを投げ込み、彼の身体を守ったのだそうです。
ちまきを食べるようになったのはこのエピソードにちなむものです。
仕事でかかわるようになると、
相手の国のことをいろいろと知る機会も増えてきます。
日本と中国は地理的に近いこと、
歴史的にも古くから交流があったことで
文化的な共通点が多くあることに驚きます。