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1783年に独立が承認されたアメリカには新天地を求めて
たくさんの人が欧州から移民してきました。
国民が増えて国は急速に発展しました。
この頃、アメリカでも鯨油は灯油に使われる
とても大事な油だったそうです。

だからいまはSSで有名なアメリカも当時は
太平洋中のあちこちで一生懸命捕鯨をしていたの。
日本近海だけで300隻が操業していたらしいです。
こうなると近くで燃料や食料の補給、
嵐の際の避難港が必要になりますね。
だ・か・ら、
アメリカは日本の開国を求めたのです。

ペリー提督に最初与えられていたミッションは
日本の開港、
薪炭、食料の提供、
できればどこか一つの島をアメリカに提供してもらって
そこに資源や石炭を貯蔵し、アメリカの捕鯨基地としたい・・・
というものだったのだって。
通商の要求はその後で。

出漁中に漂流していた中浜ジョン万次郎を助けたのは
実はアメリカの捕鯨船だったのですね。
船長が彼の能力を高く評価して船長の手によって
万次郎は現地の学校で教育を受けて帰国し、その後
彼は幕府に召し抱えられました。

幕府側も同じ開国交渉をするなら
アヘンを中国に密輸していた当時の最強国イギリスよりも
遭難者を助けてくれたり、
選挙で大統領を選ぶ平等な国アメリカと交渉したほうが
いいだろうということでアメリカと交渉することに
したそうです。

その後、石油の商業利用が広がったことで
捕鯨は衰退に向かいました。
石油の登場がもっと遅かったら
間違いなくアメリカの捕鯨でクジラは絶滅していただろうということですが、
時代が変われば・・ですね。

この本を読み返していますが、いろんなことが興味深く書かれてあって
やっぱりとても面白いです。