あっという間に今年も師走の月になりました。
みなさま、いかがお過ごしですか。
最近は眼精疲労がひどく、目を休めるために
自宅でのパソコン使用を制限しています。

自分の気分転換と楽しみでやっているブログですので
これからもマイペースで続けていこうと思いますが
せっかくいただいたコメントへのお返事が
遅れたり、訪問も滞りがちでそれだけは申し訳ないです。
すみません~


11月は映画を3本観ました。


グーグーだって猫である

監督:犬童一心
出演:小泉今日子、上野樹里、加瀬亮

小泉今日子が44歳独身の売れっ子漫画家という役で出ていて、
猫を飼っているんだけれども、その猫が老衰で亡くなってしまい、
新しいグーグーという名前の猫を飼う。
その周囲の人間関係とか、出会いとか、病気とか
いろいろなことを描いたお話でした。
残念ながら(私にとっては)あまり印象に強く残るようなストーリーでは
ありませんでした。私も独身だし、海外でも日本でも一人暮らしが長かったので
ひとりの気楽さとか、一方で例えば病気になった時でも
自分しか頼るものがいないことの大変さとか
時に感じる孤独や寂しさとか、そういうのもよくわかるのですが
まあ一人で生きるというのはこんなものでしょう、という感想でした。
ささやかな幸せを感じられるようになりたいものですね。


トウキョウ・ソナタ

監督:黒澤靖
出演:香川照之、小泉今日子

東京で小さなマイホームを買って働く会社員のお父さんが
ある日、突然リストラで会社を解雇されてしまう。
それを妻にいえなくて、毎朝スーツを着たまま
家を出て職安に行ったり、公園でぶらぶらしたりしているの。
妻も成長した子供達が自分から離れていって
家族の絆を感じることができなくて
誰にもいえない寂しさを抱えていて。
子供は両親に内緒でピアノを習いに行っていて
お兄ちゃんは自分からアメリカの軍隊に志願入隊してしまって、
家を出ていってしまう。
家族ではあっても心はみんなばらばら。
冷たくて、世知辛くて、ぎすぎすした
今の世の中がリアルに描かれている感じがしました。
弟の通っている小学校の担任の先生も最低。
子供と同レベルの意識しかないお子ちゃま教師で、
あれで教師なのかと思うと、一概にイマドキの子供は、
っていえなくなりますね。
最後のシーンで両親に内緒でピアノを習いに行っていた
弟がみんなの前で弾くピアノ曲は、砂漠のように乾いた人間関係に
優しさと潤いを注ぎ込んでくれる「恵みの慈雨」のような感動的なものでした。
こんな世の中だからこそ、家族や身近な人との絆は大切にしたいと思わせる
ストーリーでした。人と人とのコミュニケーションって大事ですね。



花は散れども

監督:新藤兼人
出演:柄本明、豊川悦司、大竹しのぶ

私がファン登録させてもらっているtenhimeさんが映画感想の記事に
この作品のことを書いてみえて、それを読んで興味を持ち観に行ってきました。
記事を読まなかったらわざわざ観にいかなかったかも。
tenhimeさん、ありがとうございます。

この映画の監督は95歳だそうです。
今も現役で映画を撮れるとは、なんというバイタリティでしょうか。
昔の小学校の授業風景とか、先生と生徒の間にはこんな関係があったのだなあと
心が温かくなる場面が多くありました。

時が流れて30年ぶり、ちょうど戦争が終わった頃に
同窓会があるんですが、その時に集まったみんなの姿はその殆どが
天真爛漫で無邪気に過ごしていた子供時代とは打ってかわった姿になっていて。
戦争をなんとか生き抜いても、そこに待っていたのは過酷な日々、
ただ「生きる」だけのことが本当に大変な時代だったのですね。
そんな中で大竹しのぶさんの役柄、普通の女性では、それもあの時代に
あり得ないくらい天衣無縫なんですね。
かわいいだけではなくて芯が強くて古い因習や周りの目とかそういうのに
捉われることなく自身の想いを貫いて生きているんです。
実際の大竹しのぶさんも、あんなタイプなのかなと思いましたが
映像の中の彼女もとても魅力的でした。