
初めて文楽を観にいってきました。
演目は人間の情愛をテーマにした「近頃河原の達引」、
それから浄瑠璃三大傑作のひとつと言われる「義経千本桜」でした。
千本桜のほうの静御前は煌びやかな衣装がはっとするほどきれいでした。
今回は運よく最前列の席が取れたので人形の微妙な動きまでつぶさに見ることができ
ラッキーでした。^^
浄瑠璃では一体の人形を三人の人形遣いが後ろ側から操っています。
まさにこれを匠の技というのでしょうね、
まるで人形に生命が宿っているかのように動きが自然でした。
人形の動作のひとつひとつから情感が伝わってきて
後ろに人形遣いの人達がいることまで忘れてしまうほどでした。
ひとりの大夫(浄瑠璃語り)が登場人物全員のセリフを言うのですが
ちゃんと声色も話し方も変えていて全然それが不自然じゃない、
それからBGMは三味線だけ。それでも人物の感情を十分に表現できてしまうところなど
すごいなあと思いました。
大夫と三味線弾きの方は寸分も姿勢を崩しません。
演者のこうした凛として端正な佇まいも日本の伝統芸能で好きなところです。
上演時間は合計で3時間でした。
これは昼の部で本当は夜の部も別の演目があって
実はその分も席をとってあったのですが、夜の部は見ずに帰ってきてしまいました。
もったいないことをしましたが、この日はかなり疲れていたので、
明日からの仕事に支障が出るといけないので
大事をとって早い目に帰ることにしました。