最近日本のことばかり書いていたのでたまには海外のことを。

何年か前、一度だけブラジルに出張に行ったことがありました。

時差ぼけでふらふらな状態なのに朝から夜まで連日スケジュールびっしり。

とてもハードな日程でした。

サンパウロで数日、その後、国内線でリオデジャネイロへ。

身体は疲れているのに時差ぼけで眠れない・・

で、早朝には無理やりおきて仕事・・時差ぼけって本当にしんどいですね。

こんな毎日が続いたリオでのある夜、11時頃にようやく仕事が終わりホテルへ。

疲れてくたくたになって、寝ることしか頭にない状態で部屋に戻った私は、

早速、お風呂に入る準備を始めました。

そしてバスタブにお湯を入れていた時、

外からものすごいボリュームの騒音が鳴り響き始めました。

テンポの速い音楽がずしんずしんと部屋に響いてくるくらいの音量で鳴っていて、

それに併せて「うぉぉ~っ!!」という人の歓声も。@@;

あまりの騒がしさに私は、その朝、出発前に

バルコニーのドアを開けっ放したまま出かけていたんだろうかと思って

ドアを閉めに行きました。

でもドアは閉まっていてしっかり施錠されてます。

一応仕事で行っていたので騒音が部屋に響くような

安いホテルに泊まっていたわけではないんです。

なのに、なぜこんなにうるさい??@@;

ためしにドアを開けてみたら鼓膜が破けるかと思うほど・・と書くと

大袈裟ですが、すごい音が耳に飛び込んできました。

階下の大通りに何百人かと思われる人が集まっていて、音楽と共に

引き続き「うぉぉーーっ!」と叫び続けています。

最初は大通りを閉鎖して政治集会でもやってるのかなあと思ったんです。

でも、政治集会にしてはえらいノリだなあと、いったいこの騒ぎは何なのかと思って、

しばらくバルコニーから眺めてました。

よく見るとその集団の真ん中あたりがちょっと盛り上がっていて

その盛り上がりの塊がゆっくり移動しているのです。

さらによく見ると周辺の人達が踊っているっぽい。

暗いのでよくわからなかったけれど、あの集団はいったい何なのか。

っていうか真夜中近くにこんな大騒音出してなぜ誰も文句言わないのだろうか??

と私の頭の中ははてなマークだらけでした。

あれって何?? 好奇心を刺激されつつも、

日本との時差12時間、季節も正反対の現地で

早朝から仕事仕事の日々だった私は、もうこの時刻には思考回路もほぼ停止状態、

それ以上、バルコニーに立って眺めている体力がありませんでした。

翌朝も早いので、そのままササッとお風呂にはいり、

ティッシュで耳栓を作って耳に詰めてベッドに横になったらいつの間にか寝てしまいました。

でも眠りにつくまでのかなりの時間、外からは相変わらず、

ずしんずしんという音と「うぉ~~っ!」の歓声が

部屋に響いてました。

翌朝、仕事で一緒になったブラジル人の方に前夜のすごい騒音の話をしたら

「ああ、それ? カーニバルの練習ですよ」

と、こともなげに一言。

こんな感じ?

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「えっ、平日の真夜中に練習なんかするんですか @@;、

周りに住宅とか結構あるのにみんなクレームしたりしないの??

普通の家なら絶対眠れるような音量と違いましたよ?!」

と言ったのですが、

「みんな慣れてますから」

とそれだけでした。

ブラジルでは毎夏、数日間にわたってカーニバルが開催されます。

リオのカーニバルは世界的に有名ですね。

私はこのお祭りは徳島の阿波踊りみたいにリオデジャネイロだけで開催される

地域的なお祭りかと思っていたのですが、

実はこの期間はブラジル中の都市でリオみたいにお祭りが繰り広げられているのだそうです。

ただリオデジャネイロのカーニバルが一番豪華なので「リオの」と呼ばれるようになったみたいですね。

日本でもお盆の頃は各地で盆踊りが開催されますが、

徳島の阿波踊りが一番豪勢なので知名度が上がった、みたいな感じかもしれません。

サンパウロでもアマゾン近くの小さな町でもこの時期はみんな仕事そっちのけで

道路を閉鎖して踊りまくるそうです。

あれはカーニバルの練習だったんだ・・と知って、

降りていってみておけばよかった・・と後悔しましたが、

前の夜はとてもそんな体力残っていなかったし・・うーん、残念でした!

ブラジルのカーニバルは阿波踊りと同じく、それぞれ数百人単位でチームがあって

毎年趣向を凝らした演出で踊りや音楽で優勝を競うそうです。

特に本番一ヶ月前になるとその熱気も相当のものらしく、

どこかのチームが許可もなく勝手に大通りを占領して練習するのもアリなんだそうです。

車は突然通れなくなるんですが、まあ仕方ないねー、で終わるそうです。

日本ではあり得ない話ですけど、おおらかというかなんというか

細かいことには拘らないこの国のお国柄ですね。

リオのカーニバルは一生の間に一度は観にいきたいと思っているもののひとつなのですが

期せずして、その練習風景に遭遇してしまいました。

たった1チームの、それも練習であれだけの迫力なのだから

それが何十、何百と集う本番の日の熱狂はすごいでしょうね!





ちなみにこの時はインターコンチネンタルホテルに泊めてもらいました。

近くにコパカバーナ、イパネマ海岸など有名な歌の素材にもなっている

美しいビーチが広がっています。

部屋から見た外の風景。

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部屋の中。

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こんな部屋でゆっくり過ごせたら最高なのですが

あいにく「寝るだけ」でした。(T.T)