「卯建」
と書いて「うだつ」と読みます。

私のパソコンはおバカなので「うだつ」と打って変換しても
片仮名のウダツに変わるだけです。
美濃市に行った日まで「うだつ」の漢字がこれだとは知りませんでした。

卯建は建物の両脇の壁を屋根より高く上げた部分のこと。
江戸時代は火事が多かったので隣家から火が移るのを防ぐために考えられた建築様式なのです。
それで当時、美濃では和紙問屋などが競って豪華な卯建を自分の家の屋根にあげそうです。

ある程度の富がないと「卯建」をあげられなかったことから
出世できない、とか、ぱっとしないことを
「うだつが上がらない」というようになったそうです。

さきほど、電子辞書でもう一回、「うだつ」と打って変換してみたら
今度は漢字一文字に変換されました。
いろいろあるみたいですね、まあいいや。

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美濃市には昔の卯建を残した建物の町並みがあって、そのエリアは
重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。

昔の家屋を見て歩くのが大好きなのでこういうところを探してよく出かけています。
去年、岐阜では高山に行きましたが、あそこは観光客がたくさんいて結構疲れました。
美濃は人が少なく、ゆっくり散策できてよかったです。

卯建のあがる家として公開されている今井家という商家がありました。
和紙問屋だったそうです。
入ったらすぐ右に帳場がありました。
靴を脱いで奥座敷にあがって座敷から通じる庭園なども見学できました。

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今井さん宅はさすが富裕な家だけあって、建物も風格を感じさせる立派な造りでした。
庭園には水琴窟なんかもあって風流なお宅でした。

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畳と障子があって、本物の木が使われている家っていいものですね。
ほんとに落ち着きます。

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二階に上がる階段があったので上ってみたら、屋根裏部屋でした。
子供の頃、こんなふうな天井が斜めになった隠れ部屋みたいな部屋に
憧れましたが、ここは「使用人部屋」だったそうです。
今井家の前には和風カフェがあったのでここでちょっと休憩。

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とてもなごむ雰囲気でした。