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一定の条件を満たせば臓器売買をフィリピン政府が公認

最近のニュースの中で一番驚いたのがこれでした。><;
「女は産む機械」発言よりもバラバラ殺人よりも驚いた。

アジアや南米など貧しい国の子供達が誘拐されて
臓器をとられてしまうという話は以前から知っていたけれど
横行する犯罪組織による臓器売買ビジネスをこれ以上野放しにしておくと
一層犯罪行為が増えるとの理由で政府が公に認めてしまった今回のニュースには
ほんとにやるせなーい気持ちになりました。

腎臓移植にかかる費用は日本円で約600万円。
ドナーにも生活援助金みたいな名目でいくらかが手渡されるそうです。
腎臓は1つでもそれなりに生体的に機能するそうです。
実際うちの祖母も50代の頃に病気で腎臓を片方摘出する
手術を受けてますが、80代になった今も腎臓ひとつで普通に暮らしています。

私には透析を続けることの辛さ、経済的負担の重さが実感としてわからないとはいえ
お金で臓器を売買するということには言葉にできない
怖さと不快感みたいなのを覚えてしまいました。

お金があったらそこまでしていいのかとか、
文字通り身体の一部を売らなければ生きていけない人達が
多く存在するという現実に対するショックもさることながら、
犯罪組織の撲滅や貧困層をなくすための政策に本気で取り組むよりも
「公認」してしまうフィリピン政府ってどうよ・・とか。><;

アジアはまだ貧富の差が激しい国が多いです。
私がオーストラリアで3年近く一緒にアパートをシェアしていた
女性はフィリピン人でしたが、すごいお金持ちの家のお嬢様でした。
フィリピンの大統領を曾祖父に持ち、実家はミンダナオ島の大地主でした。

親戚一族、よく私達が住むアパートに遊びに来ていましたが
みんな自国(フィリピン)から上がってくる土地収入で
遊んで暮らしてました。
生まれてから一回も働いたことがない人達、
ちょっと洋服を買いに・・とか言って
香港まで飛行機で行ってしまう人達と
娘を売春させたり、臓器を切り取って生計を立てる人達が混在する
この国っていったいどうなってるのか。

フィリピンの特権階級はめちゃくちゃすごい権力とお金を持ってます。
腐敗の程度は日本人の想像の域を超えてます。
政治もちゃんと機能してないんだろうなあということが
彼らと接していて感じられました。

こういうところで一番、割の合わない思いをするのが貧困層なんですよね。
「闇よりはマシ」とか「これで救われる人も増えるからいいのでは」という
意見もあって驚いたけど。
大丈夫だろうか、この世の中。
この件についても、生体肝移植同様、最初は異常なことと思っても、
人の命が救えるならそれでいいのじゃないか、という認識が広がる
日が来るのでしょうか。

寒極むことなく立春が過ぎ、
生暖かい風に触れながら、複雑な複雑な思いにとらわれました。