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先日のコンサートの後、同じ建物内にあった愛知県美術館で
開催されていた「ペルシャ文明展」を観てきました。

世界史の中でもこの地域の歴史については
自分の知識が抜け落ちている部分が多く、
アケメネス朝とササン朝とどっちが先の時代だったっけ・・というくらい
疎かったので、今回の展示は歴史のおさらいみたいな感じで観てきました。
頭の中でそれぞれの時代の順番の整理ができてよかったです。

ペルシャ文明は先史時代を含めると7000年も前に遡るんですね。
現在のイランがイスラム教の国になる前の文明のことを指すそうです。
過去7000年という気の遠くなりそうな歴史の中で
現在のイランを中心に、様々な王朝がこの地域を治めるのですが
紀元前550-330年、ペルシャ帝国が最盛を極めた
アケメネス朝ペルシャの時代、その版図は西はエジプト、
東はインドにもおよび属州は20にものぼったそうです。

日本の文化にも影響を与えたのがササン朝ペルシャの時代。
時代はもっと下って西暦226-651年。
奈良に都が置かれたのが710年だからササン朝ペルシャの時代の
ものが中国を経て日本にまで伝わってきているのですね。

展示の写真を撮ることはできなかったので、写真は全て
ウエブサイトからダウンロードさせてもらいました。
一番上はイラン高原の新石器時代の彩文土器。
動物文が描かれています。前5000世紀前半、とありましたが
よくもまあ、こんな昔のモノが残っているものです。
7000年も昔の人間が残したものをこうやって見ることができるなんて
とても貴重な体験でした。

真ん中の写真はリュトンと呼ばれる角杯で、アケメネス朝のもの。
ライオンがモチーフにされていますが、ライオンはアケメネス朝の
紋章的な存在だったと考えられているそうです。
黄金の輝きにはくらくらしました。

一番下の写真はササン朝ペルシャ期のガラス容器。
この時代を代表する工芸品がガラスや銀器だそうですが
亀甲様の器は正倉院伝来品の中にも納められているようです。
遠い昔、遥か彼方のペルシャからシルクロードを経由した
文化の伝播について思いを馳せてしまいました。