紙屋悦子の青春戦争映画とは思えないほど、静かな静かな映画。もちろん、戦闘シーンなどはありません。感情を表には出さず、耐え忍ぶかつての日本人らしさが映されていました。特攻隊に志願した青年が、愛する娘を親友に託す。娘と親友は戦死を遂げた青年の分まで強くしっかり生きていくシーンの展開と共に、庭先の桜が、咲き始め、絢爛に咲き乱れ、散り落ちていく描写が美しくも儚い。穏やか故に命の尊さがずっしりと覆いかぶさってくる、そんな映画でした。