https://stand.fm/episodes/60a25b0e75aaf725ad11f4ea
(48分20秒〜)
住友:そう思うと、なんていうか、色々な人生があるよね、ほんと。
吉田:色々な人生あるよ。
住友:価値観もね。ほんと。
吉田:だから、妻の見た子たちがさ……軒並み退学してんだよ。
住友:やっぱそうやよね。
吉田:ボーダーの子が結構いるわけよ。ボーダーの子にいくら英語を教えようとしてもそれは絶対に無理なんだよ。
住友:分かる分かる。
吉田:だって単語が覚えられないんだから。
住友:うん。
吉田:だから結構最底辺の高校に行ったんだけどさ……やめるんだよね。
住友:だからほんとはね、ぼく一応発達障害専門なんだけど、それで思うのは、そういうボーダーの子たちも大変なんだよね。一番。高い子も大変なんだけど。
結局ボーダーだと勉強もできない・コミュニケーションもできないで苦労すると。単純に低いってなれば『知的障害』っていう手段をもらえるから適切な支援を受けられるんだよ。支援学校行ってね。それがボーダーだと行けないから、受け皿がないんだよね。それが問題だと思うから……。
吉田:でさ、やめる度に塾に来るわけよ。「やめたよ」って言いに来るんだよ。
住友:うん。
吉田:で、友達が二人いてね、一人目がやめたんだよ。で、二人目がやめた時に、最初にやめた子も一緒に来たんだよ。……で、なんか知らんけどさ、全く塾と関係ねえ奴も来てんだよ。
住友:はいはい(笑)。
吉田:ヤンキー仲間みたいな奴が。「こいつ誰ぇ!?」って奴がおるわけよ。……で、そいつがなんか分かんないけど、わきまえてるから、塾の前に立ってんだよ(笑)。入ってこないんだよ。
住友:いいっすねえ、賢いっすねえ。
吉田:いや、賢いっすねえじゃねえんだよ! ……ちょっと考えてみ? 「塾、今日も行こう」ってなるじゃないですか? で、行くじゃん。入り口にヤンキー立ってんだよ。
住友:(笑)。
吉田:無理だろこれ(笑)。
住友:シュールやね(笑)。
吉田:入れねえんだよ、ヤンキー立ってて(笑)。だから意味分かんない感じになってんだけど。
住友:はいはい。
吉田:でまあ、そいつがいるわけよ。で、うちの妻の上司にあたる教室の室長が、クッソ嫌ってんすよ。
住友:ほぉー。
吉田:普通嫌うやん。
住友:嫌うね。
吉田:だってお金も何も払ってないのにさ、なんでか知らんけどOBヅラしてさ、塾の前にずっと立ってんすよ。
住友:(笑)。なるほど(笑)。
吉田:すげえ嫌ってんだよ。
住友:(笑)。嫌っとるってことは、何回もあったってこと?
吉田:何回も来てんだよ。何回も来てるから、そいつも塾に通ってたんじゃないかと勘違いされてんだよ(笑)。
住友:なるほど。
吉田:結構勘違いされてるみたいなんだよ。
住友:なるほどなるほど。
吉田:で、そもそもその塾に通ってた普通に勉強してた子も、なんか記憶が改ざんされてそいつが通ってたことになってんだよ!
住友:(笑)。
吉田:意味分かんねえんだよ!
住友:すごいね。
吉田:で、室長が「もう嫌や!」つって……そいつの名前どうしようかな、じゃあタケシで良いや……「タケシマジ嫌や!」つって。「タケシマジ嫌だ!」みたいな話をよくしてて……。
住友:はいはい(笑)。
吉田:「タケシはほんとのヤンキーだからね」って(笑)。
住友:(笑)。
吉田:意味分かんないじゃない、「ほんとのヤンキー」って(笑)。
住友:(笑)。
吉田:で、後日、違うOBの子が塾にやってきたんですよ。その子が今度の春から自衛隊に入るんだって。
住友:ほぉー。
吉田:で、「タケシがさあ……」みたいな。なんか知らんけどタケシの話しするんだよ。
住友:(笑)。
吉田:でも別にタケシ通ってないんだよ! 全然塾に!
住友:(笑)。
吉田:だからタケシの話ししても通じるわけないんだよ。でも通じるんだよ。なんか通じるんだよ。
住友:通じる……(笑)。
吉田:で、「タケシがまたバイクの二人乗りで捕まった」みたいな話してて。
住友:なるほどなるほど。
吉田:「ほんとタケシって『ほんとのヤンキー』だよな」って(笑)。なんなのその「ほんとのヤンキー」って! 意味分かんねえ!
住友:確かにね。
吉田:室長も「ほんとのヤンキー」ってタケシのこと言うし。で、室長が「ほんとのヤンキー」って言ってることを知らないそいつも「タケシって『ほんとのヤンキー』だよな」つって(笑)。
住友:(笑)。
吉田:なんなん!? なんなん、その「ほんとのヤンキー」って言葉! ムキーってなる。
住友:(爆笑)。なるほどね。
吉田:おかしいじゃん! 「ほんとのヤンキー」って言葉ないじゃん(笑)。
住友:ないね!
吉田:なのに、なんか知らんけどその二人が別々の感想として「ほんとのヤンキー」って言葉出してんだよ。
住友:(笑)。
吉田:別に「ほんとのヤンキー」じゃない気もするしさあ。
住友:なるほど(笑)。
吉田:すげえ面白えんだよ。
住友:すごいねその塾。
吉田:……で、別にその、二人のやめちゃったボーダーの子もヤンキーなんだよ。
住友:ヤンキーなのね。
吉田:うん。ヤンキーなの。タケシよりも服装とかがヤンキーなの。めっちゃ金髪なの。なのに、タケシのことだけあいつら「ほんとのヤンキー」って言うんだよ。
住友:(笑)。
吉田:なんでさあ、「ヤンキー」と「ほんとのヤンキー」の間に線を引いて、タケシは本物だってことにしようとするのか意味分かんないじゃん。
住友:(爆笑)。
吉田:なんか面白くない? だって、おれから見たら、やめてった子たちの方がヤンキーに見えるんだよ。めっちゃ金髪だしさ。めっちゃオラついてんのに。……なのに、タケシの方がヤンキーとして上だって見られてるんだよ。めっちゃ腹たつのよそれが。
住友:なるほどね(笑)。
吉田:なんでこいつらは「ヤンキー」であることに本物とほんとじゃないのを分けてさ、で、本物じゃなさそうな方を本物ということにしようとするのか意味が分かんなくて。ムカムカして数日間眠れなかったんですよ。
住友:大変でしたね。それで眠れなかった……。
吉田:……で、妻にバカにされるんだよ。「なんでそんな怒ってんの?」みたいな。でも俺たちってそういうことあるじゃん。
住友:あるね。
吉田:意味分かんなすぎて引っかかるじゃん。でも世の中の人ってあんま引っかからないんだよ!
住友:あー。確かにそうだわ。
吉田:でも、オレンジのコアラはそういうところ引っかかるんだよ……。