漆塗り曲げわっぱ(めんぱ)弁当箱のオーダー製作中です![]()
まさか絵柄まで指定して注文することになるとは全く予想外でした![]()
でもおかげで大満足の一品ができてくれます
このブログをご覧の中で漆塗りわっぱの購入を検討中の方がいましたら
あとで知らなかったと驚かないように、頑張ってこの日記を読んで
全て納得の上で買う事をおすすめします![]()

私も最初は気楽にわっぱデビュー☆くらいの軽~い気持ちだったので
すてきな見た目と値段が破格な楽天のランキング1位常連の曲げわっぱ@¥1580
を買うつもりでした。
ですが注文後にあまりの安さに不安になり色々調べたところ、実は中国製らしいこと
他にもたくさん気になる点が見つかり、結局キャンセル![]()
その楽天弁当のよくない所を書く前に、まずは塗装による特性の違いの説明からはじめます。
◆白木(無塗装)
杉や檜などが持つ良い香り・美しい木目がそのまま楽しめます。
また木地の持つ優れた調湿作用によりごはんが冷めても美味しくなる!
※調湿作用とは…木は周囲の湿度が高くなると湿気を吸い込んで膨らみ、
逆に乾燥すると湿気を吐きだして縮みます。木の呼吸ともいいます。
殺菌作用もあるので防腐効果も望めます。
ただし取り扱いには気を使い、又大事に使っても長くて10年程で寿命がきてしまう。
炊きたてご飯を入れるおひつ用途では最高・最適ですが、お弁当箱としては
油物は不可だし乾燥の手間もありで使い勝手の面ではあまり良くない。
◆ウレタン塗装
木地の表面を樹脂でコーティングするウレタン塗装。見た目もきれいで汚れにくく、
扱いがとても簡単になります。油物もOKに!
しかし木地が全く呼吸できないので杉や檜の殺菌・調湿機能や芳香は犠牲になります。
呼吸を殺した結果ですが、白木よりも木地は伸び縮みしにくいようです。
これだと見た目は曲物でもプラスチック弁当箱となんら機能は変わらない…
販売側もそこはわかっているので、下段は無塗装のごはん用、上段はウレタンのおかず用と工夫してるお弁当箱を出したりしてます。
◆漆塗り
耐久性・耐薬性に優れるので塗り直し等の手入れを施せば何十年と使えます。
そして漆自体に強力な抗菌性があるので防腐効果も◎。
木地が漆を通して白木同様に呼吸できるので調湿作用もあります。
(とはいえ白木よりは少なくなります)
洗う時も中性洗剤に乾拭きで済む手軽さで、白木よりも扱いが格段に楽です。
また乾拭きを続けるほどに特有の艶が出てくるので、経年の変化を楽しむこともできます。
あえて悪いところをあげるなら、質の良い漆を使うとその分価格がはることでしょうか。
私のわっぱ選びのポイントは4つです。
・用途がお弁当箱なので気にせず油物も詰めたい
・曲げわっぱを買うのだからちゃんとその機能がないと意味が無い
・毎日の扱いは手軽なほどいい
・できればずっと長く愛用できるものがいい
だから塗装は漆塗り!というのだけは最初に決めていました。
そして白羽の矢が立ったのが前述の楽天曲げわっぱ。
お手軽な値段なので飛びつきやすかったんです…
でもその後すぐにキャンセルしました。
理由は、安さのワケを知ったこととお店への不信感!
まずは大量に書かれたレビューの中に
・シンナーの臭いがする
・最初から、又は使用して早い段階で傷ついたり欠けたりして壊れる
という意見がけっこうあることを注文後に発見!
ということはつまり
①天然木材を使用しているといっても、価格からいって素材自体の質はそれほど良くない。
②お客へ発送の際にきちんと検品してない
③造りが雑で長期間の使用に向かない
④合成塗料や有機溶剤が大量に混じった中国産漆を使用
ということがいえるわけで…
さらに値段からして、本体も確実に中国製![]()
異常に安くて、材料が天然杉とか天然木というだけで、
曲げ輪を右前に合わせてある物は中国製。(たまに左前もあり)
別に中国がいけないとかいってるわけじゃないですよ。値段相応ですから。
困るのはお店のWEBサイトや商品ページでこのことを一切説明してないこと!
お客さんの殆どは知らないで買ってるでしょう。
これね、お弁当箱は食品を入れる容器ですから、中国製だと知ったら買わない人もいると思うんですよ。
こういうのは聞かれてないから、とか 表示義務無いから、とか言わずに、最初から公表して消費者に選択させてほしいと思いました。
少なくとも私は、たとえマイナス要因であろうとも重要な判断材料になる情報は、お客さんのためを思って最初からバカ正直に公開してくれるお店で買いたいし、そういうお店こそ信頼できると思ってますw
最後に、この楽天曲げわっぱは漆器屋さんが販売しているのですが
その売り方がすごいひっかかりました。
このお店の問題というより業界の問題です。詳しくは下にまとめました><
漆の豆知識![]()
漆器から強烈な臭いがしたら、それは痛んで変質した漆か、揮発中の溶剤の臭いです![]()
塗りやすさと漆のかさ増しの為に有機溶剤(シンナー等)を混ぜて塗る事は漆業界では当り前であり、お店側も溶剤の使用をあえて言ったりしません
イメージダウンにしかなりませんからね
また現在の法では以下すべて漆器といえてしまいます
①「下塗りから仕上げまですべて天然漆を使用」
②「下塗り、中塗りには合成塗料を使用し、上塗りにのみ天然漆を使用」
③「下塗り、中塗り、上塗りともに、合成塗料に漆の粉を混ぜたものを使用」
本物の漆で全て仕上げても、99%合成塗料で本物1%でも「漆器」と名乗れます。
一滴も漆が入ってないウレタン塗装ですら「合成漆器」
見た目が漆塗り風なら何でも漆器にしちゃえってことですね![]()
さらに「天然漆」自体にも差があります
中国産と日本産では漆の質が違います。中国産は成分上劣化しやすい
しかし現在、国産の漆は全流通量の1.5%しかないとても稀少で高価なもの。知らない間に日本の誇る「漆」は絶滅危惧種になっていたのでした![]()
放置しないでちゃんと守れよ漆器業界!
で、そうすると多くの漆器屋さんはこう考えます
日本産漆が良質なのはわかってる
→でも値段が高い
→安価な中国産を使おう
→でも中国産なんて正直に言うとイメージ悪い
→表示義務無いから黙ってればおk♪
という感じで、消費者がよく知らないのを良い事に
あたかも日本で採れた漆のみで作ってますと誤解させる売り方をする漆器屋はとても多い
例えば商品ページに
国内で塗っております!
と書いてあるとしましょう。
一般の人は日本産漆が希少な高級品になってるとは知らないのが普通のため、これを見ても
「日本の漆を日本で塗って当然じゃないか」 と思うだけです。
おまけに大抵その周辺に「日本では古来から漆器が使われて~~」なんて解説が添えられるものですから、まさか実は
(中国産or合成塗料入りの漆を)国内で(シンナー溶剤と一緒に)塗っております!
という意味だとは夢にも思いません。知識が無いと絶対わからない。
嘘は言ってない、でも全ては言ってないよ、というやつです><
これもね、言いたいのは「中国産の漆や合成塗料=悪」ってことではないんですよ。
安く手軽にそれなり品質の漆器が買えること自体は良いことなのです。気軽に使えるのは便利ですからね^^
問題は、正しい説明をわざとしないで、本来の価値より高く思い込ませて売るという
いわばお客を欺くような商売をしていること!
どの業界もそうですけど、こういうことしてると将来の自分の首を絞めるだけですよ><
今はWEBの時代ですから、消費者の知識も上がりやすく広まりやすい。
そうなったときに、じゃあ今まで売っていたのは何だったんだときかれてどう答えるんでしょうね。知らない方が悪いとでも開き直るんでしょうか;;
ていうか、こういった「無知につけこむ」系の方法がはやってる業界ばかり多くて消費者としてはほんと困ります><
一度こういう実態を知れば、賢明な人ならば次からはきっちり調べて行動するのでどんどん賢くなり、結果として得していきますが、販売側の営業トークだけを鵜呑みにするような人はずっと自分の望む方向とは逆に歩かされますから;;
たとえばシャンプー。最近ノンシリコンの認知が高まり各社様々な商品を出しておりますが、メーカーにとってノンシリコンの良さなどはずっと昔から常識でした。だけどそれを消費者に知らせると従来作っていたシリコン入りシャンプー(髪にやさしいとか謡ってる)の立場が無くなる為、あえてずっと黙っていました。今まで長年やってきたことの自己否定になってしまいますから。だからそういうメーカーでは「100%天然成分のみの化粧品・シャンプー」をやろうとしても中々難しいと思います。ちなみに私は15年前から100%天然成分派です☆
(※シリコン入りシャンプーとは)
シリコン入りシャンプーを使うと、髪全体をシリコンがコーティングする形となるので、髪の指通しが良くなりツヤも出ます。(この効果をメーカーはダメージ補修と謳うわけです)実態はボロ隠しであり、本当に「修復」しているわけではありません。
このシリコンの吸着は強力で、はがれるときにキューティクルも一緒にひっぺがしていきますし、他の有効成分の浸透も防いでしまうので、使い続けると髪と毛根にダメージが蓄積して、使う前より頭皮の状態が悪化したりします><
量産品の漆器では国産どころか、天然の漆が使われていこと自体が稀です
有名漆器産地でも②③が殆どでしょう
漆器を選ぶ時は「輪島塗り」のような塗りの技法だけでなく
使われた漆にも目を向けるといいと思います
詳しくはこちら
漆器に「ついて
お弁当箱選びの続きに戻りますね
そんなこんなで、結局安く手に入る物は造りの甘い臭いものしか無さそう、
という事がしばらく探し回ってよくわかりました
それに漆はとても優れた塗料ではありますが、それは素直に、真っ当に塗られた場合の話です。
薄められた漆をうす~くしか塗ってない『漆器』に本来の性能が発揮できるのか甚だ疑問。
日焼け止めだって薄く塗ると効果無いですしね
それなら最初からそれなりの物にしよう、と路線を変更して見つけたのが
冒頭のわっぱ依頼先の工房さん。
日本産漆のみ・溶剤不使用という、今や絶滅しそうな品質の漆器の製作をされています。
地元の百貨店にちょうど作品展で来てくれてまして、そこで実物を手に取ったら
まず漆の色の濃い事にびっくり@@そしてかわいい絵柄つき!
その時は私の欲しいサイズのものは無地しか無く、絵柄も好きなのを選べるということで
オーダーとして新しく作ってもらえることになりました![]()
もちろん楽天弁当よりはるかにいいお値段ですが、同じ値段相応なら私はこちらに払います![]()
完成して届いたら、曲げわっぱ選び②を書きます![]()
リンク先は引越先の新ブログとなります
