このブログでは、時間外勤務手当について触れている裁判例を紹介しています(つづき)。
(二)会議手当について
(1)(証拠略)によれば,国際会議,学会等の会議運営を行った場合,会議期間の前日から会議終了日まで会議手当を支給する旨規定し,取締役以下の者に対して,それぞれの地位に応じて支払うものとされている。
(2)右によると,会議手当支給の要件として,会議の時間等は要件となっておらず,また,会議が長時間に及ぶ場合が多いとしても,割増賃金(残業代)の対象とはならない取締役等も支給の対象に含まれている。そうすると,これらが支給されるのは会議運営の困難さ等を考慮してのものと解され,時間外労働(残業)に対する割増賃金(残業代)の性格を持つと考えるには疑問がある。したがって,会議手当についても割増賃金(残業代)からの控除の対象とはならず,右に反する八木啓充の陳述書(〈証拠略〉)の陳述は容易に信用できない。
八 付加金の支払いを免除すべきではないこと
1 労働基準法114条の付加金の支払いは,使用者が労働基準法37条の規定に違反していることを前提としており,付加金の対象となるのは労働基準法上の労働時間に限られる。
2 ところが,タイムカードで把握される労働時間は,前記のとおり,必ずしも労働基準法上の労働時間とは限られない。そして,本件の場合,これを厳密に区別することは不可能である。
3 しかし,原判決76頁4行目から77頁9行目(理由五2(三))記載のとおりの事実が認められるから,確実に労働基準法上の労働時間を充たしていると認められる部分には付加金を認めるべきである。そして,移動時間等を考慮しても,労働基準法上の労働時間に対応する部分が,法定外時間外労働(残業)(8時間を超える部分,休日,深夜労働(残業)という意味。)の半分を下回るなどとは到底考えられない。したがって,右部分について付加金を認めるべきである。
4 なお,付加金の対象となるのは,第一審原告らが第一審被告に対し,裁判上の請求をした時点から2年以内のものであり,第一審被告に訴状が送達され裁判上の請求が行われたのは平成3年6月5日であるので,右時点から支払期が2年内の,1989年5月16日分以降分のみが付加金の対象となる。
なお,付加金の対象となるべき労働時間は推計によるから,1時間に満たない部分は切り捨てる。
企業の方で、残業代請求についてご不明な点があれば、顧問弁護士契約をしている弁護士にご確認ください。また、個人の方で、交通事故の示談や慰謝料の交渉、相続の方法や遺言の形式、会社都合の不当な解雇、原状回復(敷金返還請求)や借金返済の解決方法、家族の逮捕などの刑事弁護士が必要な刑事事件などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。
(二)会議手当について
(1)(証拠略)によれば,国際会議,学会等の会議運営を行った場合,会議期間の前日から会議終了日まで会議手当を支給する旨規定し,取締役以下の者に対して,それぞれの地位に応じて支払うものとされている。
(2)右によると,会議手当支給の要件として,会議の時間等は要件となっておらず,また,会議が長時間に及ぶ場合が多いとしても,割増賃金(残業代)の対象とはならない取締役等も支給の対象に含まれている。そうすると,これらが支給されるのは会議運営の困難さ等を考慮してのものと解され,時間外労働(残業)に対する割増賃金(残業代)の性格を持つと考えるには疑問がある。したがって,会議手当についても割増賃金(残業代)からの控除の対象とはならず,右に反する八木啓充の陳述書(〈証拠略〉)の陳述は容易に信用できない。
八 付加金の支払いを免除すべきではないこと
1 労働基準法114条の付加金の支払いは,使用者が労働基準法37条の規定に違反していることを前提としており,付加金の対象となるのは労働基準法上の労働時間に限られる。
2 ところが,タイムカードで把握される労働時間は,前記のとおり,必ずしも労働基準法上の労働時間とは限られない。そして,本件の場合,これを厳密に区別することは不可能である。
3 しかし,原判決76頁4行目から77頁9行目(理由五2(三))記載のとおりの事実が認められるから,確実に労働基準法上の労働時間を充たしていると認められる部分には付加金を認めるべきである。そして,移動時間等を考慮しても,労働基準法上の労働時間に対応する部分が,法定外時間外労働(残業)(8時間を超える部分,休日,深夜労働(残業)という意味。)の半分を下回るなどとは到底考えられない。したがって,右部分について付加金を認めるべきである。
4 なお,付加金の対象となるのは,第一審原告らが第一審被告に対し,裁判上の請求をした時点から2年以内のものであり,第一審被告に訴状が送達され裁判上の請求が行われたのは平成3年6月5日であるので,右時点から支払期が2年内の,1989年5月16日分以降分のみが付加金の対象となる。
なお,付加金の対象となるべき労働時間は推計によるから,1時間に満たない部分は切り捨てる。
企業の方で、残業代請求についてご不明な点があれば、顧問弁護士契約をしている弁護士にご確認ください。また、個人の方で、交通事故の示談や慰謝料の交渉、相続の方法や遺言の形式、会社都合の不当な解雇、原状回復(敷金返還請求)や借金返済の解決方法、家族の逮捕などの刑事弁護士が必要な刑事事件などでお困りの方は、弁護士にご相談ください。