アメリカの大富豪ジャン・ポール・ゲティについて書かれた作品です。(1892~1976)

ポールは、石油商人(ジョージ・フランクリン・ゲティ)の父親の元でロサンゼルスで思春期を向かえてから、数えきれないほどの女性を相手にしてきたので、死期が近ずいてきた時には、大勢の愛人がポールの元に集まってきた。

 

父親のジョージ・フランクリン・ゲティは、一移民としてアメリカに渡ってきて、色々な仕事を経験してサラと出会い結婚した。

二人の間には女の子が生まれて、凄く幸せだった。

その時ちょうど石油発掘ブームで、ジョージは、運よく石油を掘り当て、石油商人として成功していきます。

 

しかし、流行り病に罹って女の子は天国へ行ってしまい、妻のサラも同じ病で難聴になってしまいます。

二人の気持ちは深い喪失感に沈み、とてもつらい経験となります。

 

何年かしてポールを授かって、二人の心は救われます。

石油ビジネスで成功する父親と溺愛する母親によって、ポールは贅沢に過保護に育てられます。

身の周りのものは全て消毒液で消毒され、お友達ともあまり遊ばせてもらえず、入院患者のようにして育てられます。

 

思春期になって車を買ってもらうと、街に繰り出して夜遊びをするようになります。

サラは、夜遊びがひどくなっていくことを心配して家族3人でのヨーロッパ旅行を計画します。

家族で一緒に旅行して、ヨーロッパの色々な所を見て回ります。

サラは、自分たちの祖先の暮らしを伝えたかったので、ポールにとっては心揺さぶる感動的な体験となり、ヨーロッパに心酔します。

 

 

ゲティ・オイル・イタリアーナの社長であるジャン・ポール・ゲティ・ジュニアは、タリサと再婚した。

 

タリサの母親が、バリ島で優雅で贅沢三昧のリゾート暮らしを満喫しているときに、真珠湾攻撃が始まって、日本軍の強制収容所に入れられた。

ヨーロッパの優雅人にとっては収容所での日々は、死ぬことよりも苦しかったようで、戦争が終わって解放されてもその苦しみを忘れられず、彼女は3年後に病死した。

 

タリサもまだ幼かったので、収容所での恐怖体験にとても心を傷つけられた。その残酷な傷跡は後々まで癒えることはなく彼女が健全に素直に成長することを妨げた。

結局、ポール・ゲティ・ジュニアとタリサは、ヒッピーのような暮らしをするようになり、麻薬に溺れた生活をするようになり、ゲティ・オイル・イタリアーナも辞めてしまった。

麻薬中毒者を嫌悪していたゲティは、最も信頼していた最愛のゲティ・ジュニアが麻薬中毒者になってしまったことは、耐えがたい現実で、彼の人生にとても大きな衝撃を与えた。

 

タリサには忘れることのできない残酷な心の傷跡があり、それを忘れるために大量に飲酒し薬物依存に陥っていった………とは書いていなかった。

 

多くの男女がそうであるように、結局タリサとゲティ・ジュニアもそれぞれ新しい恋人ができて別居することになった。

タリサは、離婚の話し合いをするために久しぶりにゲティ・ジュニアの元を訪れた。

ゲティ・ジュニアは、「タリサを失いたくない、恋人とも別れ薬も辞めるから戻ってきてほしい」と言ってタリサに泣きつてきて、二人は最後の一晩を一緒に過ごすことにした。

そして翌朝、タリサは二度と目覚めることはなく、ゲティ・ジュニアは半狂乱になった。