お風呂から出て、脱衣場で服を来ていると携帯の着信音が鳴り響いた。
しまった、マナーモードにしていなかった。
誰かな?
会社を出ても部下達から電話が入るのはしょっちゅう。
杉原さんだった。
以前なら、杉原さんから電話やメールが来るとわかるように着信音とイルミネーションを別に設定していたが、今は皆と同じ。
数人しか設定していない。
脱衣場で他にもお客さんがたくさん。
電話に出た。
「はい、今スーパー銭湯の脱衣場なの」
杉原さんは、
「そうか。俺、お通夜が終わって帰っているから食事しよう。さぁの家に迎えに行くから待ってろ」と言う。
「もう遅いから日を改めませんか?」と言ってもムダだった。
私は自宅に戻り杉原さんを待った。
エクセルを教えるだけで食事するつもりはなかったのに。
しかも、雪が降っているし、時間も遅い。
確かに、私は食事していなくてお腹はすいているけど。
私の家は忘れていなかったんだ…
電話がなって外を見ると白い国産高級車が停まっていた。
「今すぐ行きます」と言い、私は呼吸を整えた。
この車に乗るのははじめて。
久々の杉原さんにドキドキしながら助手席のドアを開けた。
「お久しぶりです」