大輔は近眼でコンタクトレンズを入れていた。
時々メガネをかけていた。
私は、メガネをかけている方が老けて見えるので、
「いつもメガネの方がいいな」と言った。
「何で?」
「だってメガネの方が老けて見えるから」
「えぇっ?老けてる方がいい訳?」
「だって、私と一緒にいる時は年齢差が少なく見えた方がいいと思って…」
「それだけの理由?」
「例えば、一緒に食事してるときに他の人があの人達ってどんな関係だろうって思うかも知れないよ。だから少しでも年齢差が少なく見えればいいなって思って」
「そんなこと気にしたって。俺は別に関係ないし。本当の年よりちょっと若く見えるからいいんじゃない?」
「やっぱ、女が年上の場合は男より女が気にするものなのよ。私だって10歳も若く見えるはずもないし」
「ふーん。わからないなその気持ちは」
「若い人にはわからないよ。私、いくつだと思って」
そんなやりとりがあった。
親子にも姉弟にも見えない。
まして恋人同士にも夫婦にも。
気になって当たり前だよね??
違うかな??
とりあえず、大輔は私と一緒の時はメガネをかけてくれた。
服装の好みは結構似ているが靴の好みが違う。
「靴を買いたいから一緒に見に行ってよ」
と言われて靴を選びにお店に行くが、好みが合わない。
私はどちらかというとシンプル好み。
大輔はゴテゴテの靴やブーツを好んだ。
爪先がツクツクとんがってるのが好きみたい。
男性の靴を選んだ事がなかった私はお店で少しカルチャーショックを受けた。
こんなに種類があるのかと。
そうか、男の人も靴にもおしゃれなんだって。
待ち合わせをして驚く事があった。
示し合わせた訳ではないのに似たような雰囲気の服を着ていたことがよくあった。
白い上着を着ていると大輔も白い上着。
タンクトップの上に黒に細い縦ストライプの服を着ていたら大輔は黒に細い縦ストライプのシャツを着ていた。
ゴルフの練習や釣りの時にアディダスの服を着ていたら大輔もアディダスだった。
さすがに大輔も「よく服、かぶるよね?」と言った。
不思議だけど、靴以外はぴったりだった。