杉原さんの方から私の誕生日を一緒に過ごそうと言ってくれたのに…全く連絡が取れなかった。


美和子にやられた…と思った。


杉原さんは美和子とケンカをしたままだった。
杉原さんからは絶対に連絡はしないだろう。
来るもの拒まず、去るもの追わずの人だ。
美和子は私の誕生日を知っている。美和子の旦那さんと1日違い。
杉原さんと私が、私の誕生日に逢うと思ったのであろう。
阻止してやりたいと思ったのであろう。
杉原さんに甘い言葉で会うことにこぎつけ、また、私の誕生日とわかっていながら、約束もしていたのにしっぽを振って美和子と会うことにした杉原さん。


おそらくこんな感じだろうな…


私は美和子の旦那さんに電話をしてみた。


「今日、さぁさんの誕生日だよね?俺が昨日誕生日だったから。美和子は出掛けたよ。美和子のお母さんが京都にいる妹と来ていて、みんなで食事に行こうと誘ってくれたのに、明日にしてよ、私の用事は今日でなきゃダメだからって言ってせっかくの誘いを振り切って出て行ったよ。妹も明後日帰ってしまうのに」と旦那さんは言った。


「やっちゃん、帰って来ているの?それなのに出掛けたの?」


「さぁさんの誕生日に杉原さんがさぁさんと逢うかと思って、ケンカしてしばらく会ってなかったのに自分から誘いを掛けていたよ。妹が久しぶりに来ているのにね。妹は俺にこっそり聞いて来たよ、美和子に男がいるんじゃないの?って。だから少し話をしたよ。そしたらお姉ちゃんは畳の上では死ねないねって言っていたよ。」


美和子の妹のやっちゃんとは私は面識があった。
美和子はやっちゃんとは仲良くしていた。なのに、やっちゃんより私と杉原さんが逢うことを阻止する事が大事だったようだ。


全て私の予想通りだった。