私も時間差で練習場に行こうかとは思ったが、警戒しておそらく場所を変えると思ったので行動には移さなかった。


私は夜、高校時代からの親友の真由美と食事の約束もしていたし、珠里を迎えに行く約束もしていた。


久しぶりに真由美に会った。真由美は、私の家に来ていた時にその後にやって来た美和子と面識があった。真由美は美和子が好きではなかった。「何だか変わってる人。さぁが仲良く出来るなんて思えないタイプ」と言っていた。


市内で一番おいしいと思う焼肉屋に行った。
そこは杉原さんとも何度も行っていた。


市外に嫁いだ真由美は自分の実家に泊まるから飲む気満々。私は車で真由美を迎えに行き、焼肉屋の駐車場に入った。


???


杉原さんの車が停まっている。そして、すぐ傍に美和子の車も。


「真由美、ごめん…この店に入れない…」涙ぐんで言う私。


「さぁ、どうしたの?何があったの?」


車の中で、私は真由美に簡単に今までの話をした。


真由美は怒った。


「そんな事平気で出来るような女だよ。あの女。だいたい杉原さんも杉原さんだよ。おかしいよ。店に入ろうよ。わざと入ろうよ」


と、真由美が言った直後、杉原さんと美和子が焼肉屋から出て来た。


真由美は「私、あの女の顔をひっぱたいて来る!」と車から降りようとした。


「やめてっ!お願いっ!」私は真由美の腕をつかんだ。

同じ駐車場内に私の車が停まっているのに杉原さんと美和子は全く気付いていなかった。二人の車は別々の方向に走り去った。


「どうして止めたの?あの女、許せない」真由美は言った。


「ごめん。怖かった」私は答えた。


場所を変え、私と真由美は食事した。


食事しながら話をした内容は月並みな世間話ではなく終始杉原さんの事だった。