朝になった。


一睡も出来なかった。


ずっと杉原さんを見ていた。


杉原さんが目をさました。


私が目を開けて杉原さんを見ているので「さぁ、眠れなかったのか、ごめん」と杉原さんが言った。


私は布団から出て、杉原さんにあったかいお茶を入れて自分にコーヒーを用意した。


コタツに入り、静かに話をした。


「今日のゴルフどうする?さぁがイヤなら止めてもいいよ」


「ホテルに泊まっているのにゴルフをしないで帰ったらゴルフ場の社長さんが変に思うよ。それに、あの人だってゴルフを楽しみにしてたし」と起きているのか眠っているのかわからない美和子の方をちらっと見た。


この段になっても美和子の事を気付かってしまうバカな私。しかも、あの人って言っている。


「そうか、さぁがそう言うならゴルフして行こう」と杉原さんが言った。



話は少しそれます。
例えば、旦那さんに不倫された奥さんは不倫相手の女性を恨み、悪者にする傾向にある。「うちの旦那を奪った」等と。

でも、不倫相手の女性だけが悪いはずがない。旦那さんにも同等の罪がある。

実際に杉原さんと長い年月不倫していた私が言うのもおかしいが、テレビの何かの番組で、言っていた。



そう、美和子だけが悪いはずがない。杉原さんにも同等の罪がある。



頭の中では理解出来る。

誰かに相談されたとしたらたぶん私は同じように言うと思う。


杉原さんも同罪なのだ。
しかも私が同じ部屋にいるのに。



「俺にはおまえが必要なんだ」
「おまえが俺の一番だ」
と杉原さんは私に言った。

私も杉原さんのことを「私はこの人じゃなきゃダメ」と思って来た。



何でこんな事になってしまったの???