長野の山奥。
ゴールデンウィークとはいえ深夜はまだ寒い。

電気ストーブを点けたままにしておいた。
部屋の灯りを消しても電気ストーブの明るさがあった。


私の布団にくっつくようにして寝ていた杉原さん。
最初は手をつないでいた。

寝返りをうったのかつないでいた手が離れた。
私は気にしないで目を閉じていた。


少し時間が過ぎ、何気なく杉原さんを見ると美和子の布団のギリギリの所にいる。頭は見えない。


もう一度よく見た。


杉原さんと美和子がくっついてるように見える。


えっ??


私はわざと大げさに起き上がった。


起き上がりながら美和子の布団の方を見た。いかにも私が起き上がったので、とっさに離れたって感じだった。


トイレに行くようなふりをして部屋を出て、すぐ戻った。戸を開けた瞬間またくっついてる二人が離れた。

言葉には言い表せない驚きがあった。
何かが私の心を掻き混ぜていた。



私は布団には入らず、ぼーっと電気ストーブの前で正座していた。


私のそんな姿に杉原さんはばれたと思ったのであろう。起き上がり、私の後ろに来て「さぁ、寝よう…」と私の肩に触れた。